21日朝、富山市の大沢野地域で住民が成獣とみられるクマ1頭を目撃し、市や警察が警戒にあたりました。
クマが目撃されたのは、富山市東大久保で、21日朝6時半ごろ、成獣とみられるクマ1頭が住宅の敷地を歩くのを住民が自宅の中から見て市に通報しました。
近くの住宅でもクマのふんやカキがかじられたような痕跡が見つかっていて、市や猟友会が付近を調査したもののクマは見つかりませんでした。
*住民は
「(大きさは)1メートルちょっとあった。(クマ)がトコトコと降りてきた。わあと思って皆に注意してと言った」
*住民は
「怖い。まさかここに来るとは、(警察から)夜もクマが来るから気を付けてくれと」
21日朝は富山市下大久保でもクマのフンや足跡が見つかっていて、市が防災無線で警戒を呼び掛けるなどしました。
このようにこの秋、クマの出没が相次いでいることを受け、富山県は緊急対策会議を開きました。
会議には県や市町村、猟友会の関係者など35人が出席。
会議では、今年はクマの出没が多かった2年前よりさらに市街地にまで出没エリアが広がっていることが報告され、対策として、カキの実の除去や住宅周辺の屋敷林の刈り取りなどが呼びかけられました。
*県自然博物園・間宮寿頼館長補佐
「緊急銃猟・捕獲となると藪があるとなかなか(クマが)どこにいるのか分からず、捕獲者もリスクを抱えながら、対応しなくちゃいけないことになるので、(カキの実)と藪もセットでなくしていく」
会議で市町村からは、現在の緊急銃猟の許可手続きを簡略化してほしいとの意見が上がり、これに対し、県は検討するとしたうえで、緊急銃猟への備えの強化を呼びかけました。