クマによる人的被害が相次ぐなか、9月、法律が改正され、住宅地など人の生活圏にクマなどが出没した場合、一定の条件を満たせば市町村長の判断で猟銃を使用した駆除、「緊急銃猟」が可能になりました。

益田市で開かれた「緊急銃猟」の研修会。
環境省が西日本では初めて開きました。
県内だけでなく県外の自治体担当者や駆除にあたる猟友会のメンバーなど約130人が参加しました。

研修会では、「緊急銃猟」の手順や手続きについて説明を受けたあと実地訓練が行われ、駆除を委任されたことを示す腕章やゼッケンをつけたハンターが実際に約100メートル先の「クマ」を狙って模擬銃を構え、発砲までの手順を確認しました。

益田市農林水産課・池田雅修主任主事:
「どのような態勢がいいのかというところは、しっかり今後、関係機関・県・警察・猟師など含めてやっていく必要があると感じた。ご協力いただく猟師さんの意見をふまえながらガイドラインに基づくマニュアル作りをしていきたい」

「緊急銃猟」は9月の法改正で可能になり、人の生活圏内にクマなどが出没した場合、一定の条件を満たせば市町村長の判断で猟銃を使って駆除することができます。

宮城県仙台市では、10月15日、住宅街近くの雑木林でクマが目撃され、仙台市が全国で初めてこの制度に基づいて猟銃を発砲し駆除しました。

益田市では2024年度、クマの捕獲が74件あり、市によるとこのうち4件は「緊急銃猟」を適用する条件を満たしていたということです。
 
2025年も益田市だけでも150件近いクマの目撃情報が寄せられる中、どのようにして安全で迅速な対応を取るか「緊急銃猟」をめぐり、現場では難しい判断を迫られることになります。

TSKさんいん中央テレビ
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