札幌市中央区の「円山ため小児科」では、10月に入ってからインフルエンザの患者が増えているという。
去年より早い流行で学級閉鎖も
「兄の中学校で学級閉鎖が出ているので、去年より流行は早いと思う」
「例年は12月ごろに幼稚園で流行するので、ちょっと早いと思っている」(いずれも受診した保護者)

インフルエンザの流行により札幌市内の小中学校では、10月16日の時点で10校13学級が学級閉鎖となる。
2024年は11月に入るまで学級閉鎖はなかった。

流行の度合いを比べると。
「去年は11月中旬から流行が始まり、12月がすごく多かった。それを考えると、今年は1か月から1か月半は流行が早くなっていると感じる」(円山ため小児科 多米 淳 院長)

札幌市によると9月29日から10月5日までの1週間で、1医療機関あたりのインフルエンザ患者数は1.47人。
流行の目安となる1を超えた。

なぜ流行早まった?
2024年と比べると約1か月半早い流行入り。
なぜ早まっているのだろうか。
「万博もあり、いろいろな所から人が来て動きがあった。人が動くとウイルスも動くので、そういうことが一つの原因かもしれない」(多米院長)

痛みのない“スプレー”タイプも―早めのワクチン接種を
こちらの医院ではインフルエンザワクチンの接種も始まっている。
多い日には1日50人ほどが予約しているという。
「インフルエンザが流行してきていると聞いた。子どもが保育園に通っているので、早めに対策したい」
「全国的にインフルエンザが早めに流行している。病院によっては予約がいっぱいだと聞いたので、なるべく早めに打ちに来た」(いずれもワクチン接種に訪れた人)

ワクチン接種料金は、こちらの医院では一般的な注射のタイプが約4000円。
鼻にスプレーするタイプが1万1000円だ。
スプレータイプは針を使わず痛みがないため、小さな子どもに向いているという。
対象は2歳以上、19歳未満。
「ワクチンは打ってから効果が出るまで2週間はかかるので、今年は少し早めに接種した方がいい」(多米院長)
札幌市では手洗いやマスクの着用などの感染対策の徹底と、重症化予防のためワクチンの接種を呼び掛けている。
