富山のお家芸「ボート」。中でも富山国際大学ボート部は国内大会上位の常連校として全国から一目置かれる存在です。
大会目前、ボート部の一日に密着しました。
*富山国際大学ボート部 寺下行麿監督
「入れてから反応、ちゃんとクラッチしっかり捉えていくよ、ボートが反応してないよ」
『富山国際大学ボート部』。創部34年。着実に結果を積み上げ、今や全国入賞の常連として名を馳せています。
今年5月の全日本選手権。
さらに、先月のインカレでは2種目で優勝、1種目で準優勝。
男子総合は全国65の大学中「2位」と堂々の成績を収めました。
練習に戻って目指すは、今月末に行われる「全日本新人選手権」のタイトルです。
*富山国際大学ボート部 伊知地快斗男子主将(3年)
「富山国際大学ボート部を通して一人ひとりが努力して成長できているチームだと思う。全日本新人ではぶっちぎって優勝してくれると思う」
掃除やジョギングの他、競技で最も重要な「ボート」の調整を行います。
器具のわずかなズレがタイムに大きく影響します。
ボート競技の種目は、漕ぎ手の数やオールを持つ本数で10種目に分かれます。
中でも、練習で力を入れていたのが9人乗りの「エイト」。
ボート競技の花形種目です。
勝負を左右するのが全員の漕ぎを揃えること。
オールの入水角度、タイミング、力の入れ具合、8人の息を合わせるのは至難の業。
最も難しい種目です。
強豪と言われながらも、タイトルを手に入れられなかったエイト種目。
新人戦男子では、チーム史上初のメダル獲得を狙います。
*富山国際大学ボート部 寺下行麿監督
「富山国際大学は今まで全日本級の大会でエイトではまだメダルを獲得していないので一番いい色メダルを狙って(メンバーを)組んでいる」
富山国際大の強さの秘訣、そのひとつが大学一と自負する「圧倒的な練習量」です。
*富山国際大学ボート部 寺下行麿監督
「メンタルも鍛えつつ体力的な部分も鍛えるというところで他の大学よりはメニューはきつい。ハードに行っている」
1日の練習で漕ぐ距離は、多い時で40キロ以上。
これは、実業団並みのハードさ。
筋力と持久力を高めるウエイトトレーニング。
苦しい練習を乗り越えてこそ、水上で爆発的な推進力が生まれます。
*富山国際大学ボート部 寺下行麿監督
「上半身と下半身と曜日を分けて全身をバランスよく鍛えるように行っている」
もう一つの強さの秘訣は・・。
多くの部員が寮で共同生活を送っています。
食事を担当するのは決まって1年生です
この日のメニューは、親子丼に卵スープ。
おぼつかない手つき・・
アプリでレシピを見ながら調理していました。
「固まってないけど、半熟、汁多いよ」
「いただきます」
Q:自分で作って自分で食べる感想は?
「美味しい」
「明日の練習もみんなで頑張っていけるようにという気持ちで作っている」
*富山国際大学ボート部 伊知地快斗男子主将(3年)
「コミュニケーションが他のチームよりも取れていると思っている」
一糸乱れぬチームのオールさばき。
強さのヒミツがここにありました。
全日本新人選手権、エイト種目チーム史上初のメダル獲得へ。
チームの心は一つです。