富山市梅沢町に10月オープンしたスープカレー専門店「ダンカ」。中学・高校時代からのテニス仲間である20代の2人が営む、北海道の名物料理を富山で楽しめる店だ。「どうせやるなら地元で盛り上げたい」という思いで開店した彼らのこだわりと、寒い季節にぴったりの多彩なメニューを紹介する。

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息ぴったりのダブルスから生まれた二人三脚の店

「俺が言ったこともすんなり聞き入れてくれるし、彼が言ったことも僕にはすんなり入ってくるから」と語るのは、店主の一人、草野寛憧さん(27)。テニスでダブルスを組んでいた仲間の乙津圭佑さん(27)と共に開いたのがスープカレー専門店「ダンカ」である。

「テニスやってる時より仲いいかもしれない」と笑う乙津さん。東京のスープカレー専門店で経験を積み、料理の腕を磨いてきた。一方、草野さんは寺の住職の道を歩んできた。異なる経験を持つ二人が、富山の地で新たな挑戦をスタートさせた。

二日間かけて仕込む奥深いスープの秘密

「これが当店のオリジナルのスープです」と乙津さんが語るのは、エビ、カニ、ホタテに加え、豚骨、鶏ガラの5種類のダシをベースにしたスープだ。これに炒めた玉ねぎとクミン、ターメリックなど約13種類のスパイスを合わせて作る。

「丸二日間くらいは仕込みにかかっています」と語る通り、じっくり時間をかけて深い味わいを引き出している。その特徴について「カレーには油が使われていなくて、体になじみやすい。だしも感じられるしスパイスも感じられる」と説明する。

60通りの組み合わせで自分だけのカレーを

北海道スープカレーの最大の魅力は、自分好みにカスタマイズできることだ。ベースのカレーに加え、5種類のスープから選び、辛さやトッピングを変えることで、約60通りのバリエーションを楽しむことができる。

「ヘルシーだし、いつ食べても飽きない何回でも来れる、特徴ですねスープカレーは」と乙津さんは話す。

店内では注文票にチェックを入れて自分だけの一品を作り上げる楽しみがある。

店主おすすめの絶品アレンジ

草野さんのおすすめは「角煮カレー」。「辛さは中辛の、スープを豚骨にしていて、トッピングにフライドオニオン、ザンギ、ガーリップチップをトッピングしています。ライスも大盛りにして、本当にがっつり!」と熱く語る。

乙津さんによれば、この角煮はスパイスと一緒に圧力鍋で20分ほど煮込み、ホロホロになるまで仕上げるという。「腹ペコのヒトにはがっつりいっていただきたい一皿です」と草野さんは太鼓判を押す。

一方、乙津さんのおすすめは「野菜スープカレーのトマトスープ」。「ちょっと激辛になっていますね。辛いのとトマトの酸味がマッチしてちょっと面白い一皿だと思います」と話す。13種類ほどの野菜が入り、それらから出る水分の甘みと辛さが絶妙にマッチ。「トッピングにチーズ!トマトにはチーズかなと思ってちょっとイタリア風に作ってみました」と創意工夫も光る。

「ダンカ」の名に込めた想い

店名の「ダンカ」には特別な意味がある。草野さんは「来てくれる人がみんなお寺の檀家さんみたいに安心して、楽しめて、良い縁が生まれる場所になればいいなと思って作った」と説明する。地域の人々が気軽に立ち寄れる場所を目指している。

乙津さんも「楽しいこと面白いことをしたいとは思っていたので、どうせやるなら地元で盛り上げたいというのがあった」と地元愛を語る。

昼はカレー、夜はダイニングバーとして

「ダンカ」は昼間はスープカレー専門店として、夜はダイニングバーとしても営業している。カレーに加えてお酒や食事を楽しめる場所だ。

営業は不定休とのことで、訪れる際はインスタグラムで営業日をチェックしてから出かけるのがおすすめだ。

旨味たっぷりのスープカレーと二人の熱い思いが詰まった「ダンカ」で、寒い冬に心も体も温まってみてはいかがだろうか。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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