大分県内唯一の百貨店、大分市のトキハが15日創立90周年を迎え、記念のセレモニーが行われました。
地域とともに歩んできた90年。
その歴史を当時の映像などとともに振り返ります。
創立90周年を迎えた県内唯一のデパート・トキハ。大分市の本店では開店にあわせて鏡開きのセレモニーが行われ、先着150人に記念のロゴが入った升で酒が振る舞われました。
長年、地域に愛され続けてきたトキハですがその歴史は、戦前の1935年に始まりました。
戦時中には空襲を受けて一部が損傷したものの営業を続けながら復旧を進めました。
その後は、複数回にわたって増築工事が行われ1975年に工事が完了。正月の初売りの際は多くの人が詰め掛けにぎわいました。
そして、1985年には文化発信のスペースとしてトキハ会館が完成。
館内ではブラウン管テレビを積み重ねて大きな映像に見せるなど当時としては斬新な演出もされていました。
◆TOS小野宏治記者(2008年)
「こちらが現在の屋上です。かつては子供たちの歓声が響いたこの屋上ですが、営業を終え、今は遊具類が片付けられています」
トキハの屋上といえば子供たちに人気だったプレイランド。多くの遊具があり子供たちの笑い声が絶えなかったそうです。
しかしプレイランドは郊外の店が増えたことや遊具の老朽化で2008年に閉園しました。
そして迎えた15日の節目の日記念のセレモニーには開始前から大勢の人が列を作っていました。中には早朝から並んだという常連客の姿も。
◆先頭の客
(Q何時くらいから並んでいる)
「8時ちょっと前ですね」
「(先着でもらえる)枡がかわい くて欲しかったのと、一番にな れたらいいなと思って並んだ」
◆並んでいた客
「生まれた時、子供の時から親と一緒に来ていると思う。街のシンボル、トキハのヒマワリの袋を持っているだけで他県の人も大分の人だと分かるから」
◆トキハ 酒井祐一社長
「長い間、古里のお客様からご愛顧いただいたこと、心から感謝申し上げたい。歴史と伝統をしっかり受け継ぎながら、新しいトキハを目指していきたい」
大分の地で地域とともに歩んできた90年。
次の100年に向けて今後も地域に寄り添い営業を続けていきます。