8月の記録的な大雨を巡るニュースです。
大雨で甚大な被害を受けた鹿児島県霧島市福山町では、建物に出入りするための橋が崩れた影響で、現在も郵便局の閉鎖が続いています。
そうした中、14日から車両型郵便局による郵便局の業務が県内で初めて始まり、利用者からは喜びの声があがっていました。
林佳伸記者
「災害から2カ月が経ち、ようやく車両型郵便局が開設されました」
車両型郵便局とは、3トントラックのコンテナ部分に郵便局としての機能を備えた移動式の施設で、災害などで郵便局が使えなくなった際に一時的な拠点として設置されます。県内では初めての導入です。
2度に渡って線状降水帯が発生した8月の大雨で、霧島市福山町では湊川に土砂や流木が流れ込み、水位が上昇し、氾濫。
住宅や車が浸水するなど深刻な被害が出ました。
さらに道路の陥没や橋の崩落も相次ぎ交通網が寸断。
福山郵便局では出入りに利用していた橋が崩落したため立ち入りができず、今でも閉鎖が続いています。
そのため地域の住民は郵便局を利用するためには隣町まで行かねばならず、不便な状況が続いていました。
そうした中、14日からスタートした車両型郵便局は、福山郵便局から500メートルほど離れた漁協の駐車場に設置。
切手やはがきの販売、郵便物やゆうパックの引き受けなどのサービスが利用できるほか、ATMでは貯金の預け入れや払い戻し、送金が可能です。
郵便局の再開に、地元の利用者からは喜びの声も聞かれました。
近所の人
「本当にいいことだと思う」
「(郵便局は)過疎の地域にはなくてはならない存在だと思う。年をとると車も(運転が)無理だから身近で助かっている」
福山郵便局・有村武志局長
「地域の皆様方の少しでもお役に立てるような状況が一歩前進できた。(15日の)年金の支払いを皆さん待ち遠しくしてると思う。なんとか間に合わせたいと間に合ってほっとした」
営業時間は平日の午前10時から午後3時までで、福山郵便局の再開まで対応を続ける予定です。
福山郵便局前の橋の復旧の見通しはまだ立っていないということで、しばらくは車両型郵便局でのサービスが続きそうです。