太平洋戦争で亡くなった戦没者を弔う追悼式が14日、鹿児島市で行われました。

戦後80年の2025年は市遺族会による講演もあり、戦争の記憶をつなぐことの大切さを呼びかけました。

追悼式は日中戦争から太平洋戦争にかけて亡くなった1万人余りの鹿児島市出身の戦没者を慰霊しようと毎年、行われています。

追悼の言葉では、約130人の参列者を前に、遺族を代表して鹿児島市の大重幸一さん(82)が28歳で戦死した父への思いに触れました。

遺族代表・大重幸一さん
「私は当時2歳だった。父の記憶は何もなく、遺骨も戻らず、父を失った悲しみは時を経ても癒えない」

そして参列者全員で祭壇へキクの花を手向け犠牲者を弔いました。

また2025年は戦後80年の節目に当たることから市遺族会の吉見文一会長が「次世代に伝えたいこと」と題する講演を行いました。

鹿児島市遺族会 吉見文一会長
「平和について自分が何ができるのか。できる人が、できる時に、できる場所で(一緒に)頑張ってくれたらありがたい」

吉見会長は「命をかけて戦った人たちがいることを忘れないでほしい」と訴え、記憶をつなぐ語り部として、戦争の悲惨さや平和の大切さなどを伝え続けていきたいと話しました。

参列者
「私たちみたいな人たちが出ないように願っている」
「時の風に流されてしまい色々な事が起きてきたので、一人一人がしっかりしないといけない」

鹿児島テレビ
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