増水し、濁流と化した川。

茶色く濁った水は街をのみ込み、住宅と住宅の間にまで押し寄せました。

メキシコでは、先週降った大雨によって洪水が発生するなどして、死者・行方不明者が129人に上る事態となりました。

復旧作業にあたっていた住民は「自然に対して何ができるっていうの?大きな被害を受けました。食卓の家具、ベッド、全て失いました」と話します。

メキシコ政府によりますと、10月6日から9日にかけての大雨で、ベラクルス州など4つの州で洪水や地滑りが発生。

6歳の男の子が土砂に巻き込まれるなどして、これまでに64人の死亡が確認され、現在も65人の安否が分かっていません。

ベラクルス州ポサリカでは、川の水位が最大で約4メートルまで上がって氾濫し、大量の水が住宅街を襲ったということです。

街では、氾濫した川の水に流されたとみられる何台もの車が見られました。

被害を受けたコーヒー店オーナー:
誰もこんな事態を想定していませんでした。見ての通りテーブルもイスも全て浸水しました。水位は1メートル半の高さにまで達し、食堂、キッチン、トイレ、全て水浸しです。ひどい状況です。

ベラクルス州北部では流れ込んだ土砂などにより、多くの道路が寸断され、現在も約80の集落が孤立しているということです。

メキシコ政府は兵士など約1万人を投入し、孤立した地域に水や食料を届けるなどの救援活動にあたっています。

メキシコの気象当局は、今週も各地で大雨となるとみて警戒を呼びかけています。

フジテレビ
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国際取材部
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