14日朝、富山市花崎(大山地域)の住宅地でクマの目撃情報があり、住民に不安が広がっている。市職員と猟友会が現場を調査したところ、道路から住宅の敷地にかけてクマのふんが連続して発見された。

住宅地でのクマのふん確認「外に出ることさえも怖い」

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クマのふんを発見した住民は「点々と落ちている。怖い、外に出ることさえも。敷地内を通られたから」と不安を口にした。

また、現場付近で犬の散歩をしていた住民は「7時半ごろに、イヌの散歩で道を通った時はふんがなかった。その後、散歩から帰ってきて警察の人に『そこクマ抜けていたから、危ないよ』と声をかけられた」と語り、クマと遭遇していた可能性もあり、恐怖を感じていた。

駅前の生活圏での出没は「異例」、学校も対応

市によると、午前10時ごろには最初の目撃現場から約600メートル離れた上滝駅付近の住宅地でもクマのふんが確認された。同じ個体が移動した可能性が高いとみられている。

近くには保育所や小中学校があり、上滝中学校では部活動を休止し、生徒の送迎を保護者に呼びかけた。

富山市は「駅前の人通りや車通りの多い生活圏でクマの痕跡が確認されるのは異例」として、パトロール範囲を拡大する方針だ。

13日夜から複数の出没情報

クマの出没は13日夜から相次いでおり、同日午後8時頃には大山地域の富山市森田で住民が体長約1メートルの成獣のクマを自宅敷地内で目撃。目撃者は「見回りして、何か動いたと思ったらクマだった。気を付けるしかない。とにかく夜、朝」と語った。

14日は午前2時半ごろにも富山市岩稲の国道41号で走行中の車がクマと接触する事故が発生。さらに午後4時ごろには富山市の大沢野中学校近くでもクマの目撃情報があった。

クマそのものは現時点でいずれも捕獲されておらず注意が必要だ。

富山テレビ
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