誰もが納得するフェアな値段を考えます。

ずらりと並ぶ「豆腐」。
よく見ると値段が書いてありませんが、書き忘れではありません。

東京・丸の内で開催されているイベントは、農林水産省が主催する「値段のない豆腐屋さん」。

値段の振れ幅が少ない“物価の優等生”ともいわれる「豆腐」を題材に、売り手も買い手も納得する豆腐の“フェアな値段”を考えます。

物価高に悩むのは、消費者だけではなく生産者や食品事業者も同じ。
フェアな値段を考えるために、豆腐が手元に届くまでにかかるコストを学びます。

初めに見えてきたのは「生産コスト」です。
雑草の除去や害虫の駆除、そういったものにもお金がかかっています。

「加工・製造」にもコストがかかります。
人件費や、加工していく途中で必要になる機械の費用、さらにメンテナンス費用や修繕費など、目に見えない部分もかかってきます。

さらに、流通や小売りなど様々なコストを学び、あらためて豆腐1丁の値段をつけます。

フェアな値段をつけた後は、豆腐1丁にかかるコストが発表されます。

レジ画面には予想した値段とコストの差額が表示され、「高め」「低め」「ぴったり」の3段階で平均価格と比較。

ちなみに、現在の豆腐1丁の平均価格は132円だということです。

農水省は、安定的に食品を供給するためにも、消費者に生産コストなどについて理解してもらうことが重要だといいます。

農水省 大臣官房 新事業・食品産業部 渡邉浩史企画グループ長:
(豆腐は)これまで大変な努力をされ、あまり値段が上がらずに供給をされてきたが、そういう現状について思いを巡らせていただければと思う。買い手にとっても“納得できる値段”というのはどれぐらいなのかを考えてもらいたい。