八代の〈秋の風物詩〉の話題です。八代市のアユ問屋で『焼きアユ』づくりが10日から始まりました。ことしは去年よりも大きめのアユが捕れていて、ふっくらとしたアユが香ばしいかおりを漂わせながら、黄金色に染まっていました。
八代市萩原町にあるアユ問屋『頼藤商店』では、毎年この時期、産卵のために川を下る〈落ちアユ〉を使って、伝統的な高級食材で保存がきく〈焼きアユ〉を作っています。
10日は球磨川や川辺川でとれたアユ30キロを準備。腹を開いたアユに竹串を刺し、炭火にかけると、周囲に香ばしいかおりが漂います。
2時間かけてじっくりと両面を焼き上げた後、乾燥窯で水分を飛ばすと完成です。
『頼藤商店』によりますと、ことしは不漁だった去年に比べサイズ、量ともに良好で、30センチ以上のいわゆる〈尺アユ〉も取れているということです。
焼きアユは正月の雑煮のだしや甘露煮のほか、温めた日本酒に浸す骨酒などで味わうのがおすすめだということです。
『頼藤商店』は11月中旬までに約3000匹の焼きアユを作る予定です。
【頼藤商店 三代目 頼藤 浩 さん】
「だしを(焼きアユに)換えて鍋をしてみるのもいいかもしれない。味も香りも全然違うと思います」