第5位「信じていた男たち」

いまや世界に羽ばたくエース「ダルビッシュ有」。
最も印象に残っている捕手を聞かれたとき、答えたのは鶴岡慎也でした。

<ダルビッシュ有投手(当時)>
『すごい良いキャッチャーだったなと思うのは、5個も6個も下の生意気な奴がそうや
 って言っているのに対して、はいはいって聞いていてくれたのがやっぱり自分にとっ
 ては大きかった』

高卒でプロの世界に入り、まだ荒削りだった彼の隣にはいつも鶴岡捕手がいました。

<鶴岡慎也捕手(当時)>
『ダルビッシュ投手が投げるときは、鶴岡がキャッチャーじゃないとダメだって言って   
 もらったことが何回もあって、必死に彼のレベルに僕が近づけるようにと思いながら 
 日々やってましたね。』

そして2007年。
最終決戦でもバッテリーを組んだ2人は、次々とバッターを打ち取ります。
さらに女房役の鶴岡がダルビッシュを助ける追加点を演出。

信頼で結ばれたバッテリーの活躍でそのまま試合を制し、
2年連続の日本シリーズ進出を決めました。

第4位「後輩の漢気」

2014年、ファーストステージ第3戦。
稲葉篤紀がこの年での引退をすでに表明しており、負ければこの試合が最後に。
1点を追う展開の中、チャンスで代打稲葉。
同点タイムリーを放ち、延長戦へ。

そして、引退させるにはまだ早いと、漢気を見せたのはこの人でした。

<中田翔選手(当時)>
『稲葉さん誠さんに一日でも
 長くユニフォームを着てもらいたいという一心でやってますんで。』

最高のホームランだったと振り返った特大アーチで、
ファイナルステージ行きを決めました。

第3位「伝説の序章」

2016年、勝てば日本シリーズ進出が決まる試合、
9回のマウンドを任されたのは――

<球場アナウンス>
『指名打者大谷がピッチャー』
『3番ピッチャー大谷翔平』

この場面で、
日本記録(当時、日本最速記録165キロ)を塗り替えるスター性を発揮。

パ・リーグ制覇から日本一に。
今や世界を制した大谷、語り継がれるべき伝説の始まりでした。

第2位「行くだけ!同点弾」

『行くだけ!』

去年、この合言葉と共にファーストステージを勝ち上がったファイターズですが、
あの一本がなければ未来は違ったでしょう。

初戦を落とし、負ければ敗退の2戦目。
9回あとアウト2つまで追い込まれた崖っぷち。

打席には、嵐の前の静けさか冷静な表情の万波。
打った瞬間、観客総立ちとなる、
値千金の同点ホームランをレフトスタンドに叩き込み、
エスコンフィールドが大熱狂に包まれました。

<万波中正選手>
『下心むんむんでホームランだけ狙ってました。』
『明日からも行くだけ!』

第1位「スターの公約」

札幌ドームを満員にすること、そしてチームを日本一にすることを公約に掲げ
ファイターズに入団した「新庄剛志」。
しかし、3年目を迎えた2006年。

<新庄剛志選手(当時)>
『みんなに報告したいことがあります。
 今シーズン限りでユニフォームを脱ぐことを決めました。』

突然の引退宣言。
そしてその年のプレーオフ。

最後はサヨナラ勝ちでパリーグを制し、勢いそのままに公約に掲げた
満員の札幌ドームで日本一を成し遂げるのでした。

そして引退会見では。

<新庄剛志選手(当時)>
『やっぱり何か夢を持ちたいですね、次の。その夢を探している段階です』

次なる夢は監督としてのリーグ優勝、
そして、あの頃以来の日本一でしょう。

北海道文化放送
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