自民党と公明党が26年間続いた連立を解消することとなりました。
国会記者会館にいるフジテレビ政治部・木村祐太記者に聞いていきます。
──党首会談ではどんな話になった?
高市氏は先ほど、政治とカネの問題について公明党から即断するよう求められたものの、「自分1人で決めたら独裁になってしまう」などと反論し、その表情には厳しさやいら立ちが見えました。
高市総裁と斉藤代表の会談は1時間半ほど行われました。
会談でのポイントですが、斉藤代表は政治とカネの問題の解決、すなわち企業・団体献金の規制を強化しましょうということを求めましたが、高市総裁側は「これから検討する」と回答し、公明側がゼロ回答と受け止めました。
斉藤代表は会談後、「誠に不十分なもので極めて遺憾だ」と話しています。
26年の歴史のピリオドを打った党首2人は最後、「お互い頑張りましょう」と握手を交わしたということですが、斉藤代表は「自民党さんはいつも検討する、検討する、検討するだ」と恨み節を述べていて、ここに至るまでの両党の溝の深さが見て取れる会見でした。
高市総裁は10日、会談後に民放番組への出演を3つ予定していましたが全てキャンセルとなり、それだけ大きな衝撃となっています。
──斉藤代表は「選挙協力も白紙」と話しているが今後の影響をどうみる?
先ほど、2024年の衆議院選挙で公明党の支援を受けた自民党議員の1人を取材しました。
この議員は前回、野党の候補に1万票差で勝利しましたが、「公明党からの票が大体1万票だった」と分析していて、「次の選挙はかなり厳しくなるだろう」と話していました。
自民党にとっては大きな打撃となることも予想されます。
──公明党が離脱し、高市氏は首相指名選挙で選ばれるか注目だが?
斉藤代表は再来週以降、召集される臨時国会での首相指名選挙で「とても高市早苗と書くことはできない」として、公明党は斉藤代表の名前を書くことを明らかにしました。
それでも首相の指名選挙で野党がそれぞれ自分の党の党首の名前を書けば、高市総裁が指名される可能性が高まります。
一方、ある関係者が気になることを話していました。
「こういう時は一気に野党がまとまれば可能性がある」、つまり、例えば野党側が国民民主党の玉木代表でまとまって首相に担ぐ、こうしたことも十分あり得るとの見方です。
この関係者は「自公の連立解消という26年で初めてのことが起きるくらいだから、何が起きてもおかしくない」と話していて、予断を許さない状況が続いています。