長崎県の東彼杵郡川棚町の石木ダムをめぐり、9日、大石 知事が地元住民との面会を求め現地を訪問しました。
ただ、住民側が拒んで、面会は実現しませんでした。
大石知事は9日午前、石木ダム建設に反対する地元住民との面会を希望し、川原地区を訪れました。
一方、住民側は貼り紙に「地元住民の声を聴こうともしない知事と会って話すことなどありません」と記し、面会を拒みました。
大石 賢吾 知事
「まずは私から直接話をする機会をもらえるように協力の依頼をしたかった」
「加えて地域の振興に資する取り組みもあるので、そういった思いも話せたらと思っていた」
石木ダム事業は採択から2025年で50年が過ぎましたが、地権者13世帯の同意が得られず、完成には至っていません。
長崎県は2032年度のダム完成を目指し、2026年度中には本体工事を発注したい考えですが、予定地には住民が工事を見張るための「団結小屋」があります。
大石 賢吾 知事
「新たな計画を作ってしっかりと県民の安全安心を守ることが目的である以上、遅延することなくしっかり実現することが私の責任。その状況に応じて責任ある判断はしていかないといけない」
県側はこれまでに「行政代執行」の可能性を否定しておらず、知事は「今後も住民側と話し合う機会を設ける努力を続けたい」としています。