国交省の事務次官が佐賀県の山口知事と面談し、九州新幹線長崎ルートについて意見を交わした。事務次官は「佐賀県の負担分を課題としてテーブルの上に乗せてしっかりと議論していく必要がある」との考えを示した。

“九州新幹線長崎ルート”で意見交換

国土交通省の水嶋智事務次官は10月8日、佐賀県の山口知事を訪ね、佐賀市のSAGAアリーナで約1時間半にわたって非公開で面談を行った。

佐賀を訪れた国交省の水嶋智事務次官
佐賀を訪れた国交省の水嶋智事務次官
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九州新幹線長崎ルートをめぐり、佐賀県は多額の費用負担などを理由に佐賀駅を通るフル規格での整備に反対している。

面談の後、佐賀市内で取材に応じた水嶋事務次官は、九州新幹線長崎ルートについて山口知事と意見交換したことを明らかにした。

「県の負担しっかりと議論していく」

水嶋事務次官は、新鳥栖-武雄温泉間をフル規格で整備する場合の今後の議論について次のように述べた。

国土交通省 水嶋智事務次官:
佐賀の新幹線整備についての最大のネックが、もし佐賀県の負担分ということであるのならば、それを1つの課題としてテーブルの上に乗せてしっかりと議論していく必要があるんだろうと。佐賀の皆さんのこと、あるいは佐賀のプロジェクトについて常に問題意識を持ってまいりました。そういう気持ちで、これからも山口知事と話し合いを続けてまいりたい

「財源問題ある程度共有できている」

一方、今回の面談について佐賀県の山口知事は次のように述べた。

佐賀県 山口知事:
財源の問題で今のスキームでは難しいということについては、ある程度共有できているのではないかと。(ルートについては)先がまだ見いだせない。まだ意見交換が必要なのかなということで一致したのかなと

九州新幹線「新鳥栖-武雄温泉」間の整備方式やルートの問題をめぐっては、今年(2025年)8月、佐賀・長崎・JR九州のトップ会談が開かれ、財政負担の課題などについて「国に訴えていく」ことで意見が一致。今後の国の対応が注目されている。

サガテレビ
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