福岡・田川市にある保育園で、当時の保育士の女が2人の園児を虐待したとして起訴された事件。女が別の園児4人にも暴行を加えた疑いで追送検されていたことが分かった。

防犯カメラが捉えていた“暴行”の一部始終

2人の園児に対する暴行の罪で起訴されたのは、元保育士の中村麗奈被告(25)。

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事件が起きたのは、田川市にある私立『松原保育園』。起訴状によると中村被告は2025年7月から8月にかけて、この保育園で園児2人の顔や頭を殴るなど暴行したとされている。

その後の捜査関係者への取材で、中村被告がこの2人とは別の園児、4人に対しても暴行を加えた疑いで追送検されていたことが分かった。

事件が発覚したきっかけは、園が設置した防犯カメラの映像。

2025年8月20日に行われた保護者説明会で松原保育園の園長は「たまたま防犯カメラの映像を見た時に『〇×組』の担任(=中村容疑者)が園児を叩いているような姿が確認された」

「とにかく大きな声で叱責している姿も確認できた」と説明した。

「倒れたのは女の子、引っ張って、がーっと」

保育園は2月3日、被害に遭った園児の保護者に暴行の様子を捉えた防犯カメラの映像を公開した。

その映像を見た保護者は、中村容疑者の暴行について「(園児が)並んでいますよね。並んでいたら『こっちやろ』って、紙の筒を持ってパン!(=殴る仕種)で、その後にパン!みたいな感じです。倒れたのは最初に女の子、引っ張って、がーっとして」と映像内容を説明した。

2カ月間で132件の“不適切な行為”

松原保育園を巡っては、福岡県が当時勤務していた保育士14人のうち10人が、園児に虐待などを行っていたと認定。2025年10月、園に対して改善勧告を行った。

また園が行った調査では、2025年7月からの2カ月間で132件の“不適切な行為”があり、そのうち98件が虐待にあたるものだったという。

取材班のインタビューに答えた園児の保護者は「園では今、外部から講師を呼んで研修を行ったり、公立保育園から保育士を派遣してもらい、助言をもらったりするなど、園内で研修を繰り返し行っていると聞いている。園だけで改善を進めるものではなく、保護者の意見も聞いて立て直していくと話していた」と話す保護者。子供が被害にあったものの、園の改善に期待を寄せている。

初公判 中村被告は起訴内容認める

保護者の目が届かない保育園内で起こったとされる一連の暴行事件。中村被告の初公判が2月5日に福岡地裁田川支部で開かれ、中村被告は起訴内容を認めた。

初公判(福岡地裁田川支部・2月5日)
初公判(福岡地裁田川支部・2月5日)

起訴状によると中村被告は2025年7月から8月にかけ、当時勤務していた田川市の松原保育園で園児2人の顔を殴ったり、食べ物を口に押し込んだりするなどの暴行を加えたとされている。

初公判(福岡地裁田川支部・2月5日)
初公判(福岡地裁田川支部・2月5日)

検察は冒頭陳述で「行事の準備に追われるプレッシャーや園児が指示に従わず、思い通りにならないことへの苛立ちから多数の園児に対して暴行に及ぶようになった」と指摘した。

県の改善勧告からもうすぐ4カ月。中村被告の初公判を前に取材班は、園に対し複数回、取材を申し入れたが、現時点で回答は得られていない。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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