10月3日、長野県須坂市の「イオンモール須坂」がグランドオープンした。開店前には2500人が列を作り、近隣住民からの注目度を物語っている。建物は地上4階建て。店舗面積は「イオンモール松本」より3割ほど広い約6万3000平方メートルで県内最大級だ。
オープン前に2500人が列
グランドオープン当日を迎えた「イオンモール須坂」。
オープン前には2500人が列を作った。
4時半から並んでいる客もいて、近隣地域の住民にとって、待望の開店だ。

そして午前9時、「イオンモール須坂」開店。
待ちに待ったという大勢のお客さんが中に入ってきた。
「県内最大級」約170の専門店
建物は地上4階建て。店舗面積は「イオンモール松本」より3割ほど広い約6万3000平方メートルで県内最大級。

モールには約170の専門店が入り、このうち58店が県内初出店。
その一つが北欧発祥の雑貨店「フライングタイガー」。ポップでユニークなデザインの小物やインテリア雑貨などが人気で多くの買い物客が訪れていた。

長い列ができていたのは、ドーナツの専門店「Trineeds Donut」。ふんわり、もちもちの食感のドーナツが一押し。
1時間並んだという客も。
このほか、県内初出店のアウトドア用品店「チャムス」なども人気だった。
「これから東京に行かなくて済む」との声も。

スポーツ用品を扱う「スポーツデポ」。ランニングやサッカーなどさまざまなスポーツ用品200ブランド10万点以上のアイテムをそろえている。

地域の魅力を発信するエリアもある。
1階の「SUZAKA蔵」には、須坂市産の果物やジビエなど地場産品を販売するコーナーのほか、地元の食材や加工品を扱うテナントも入っている。

3階に整備されたのは木のボールプールや滑り台など子どもが無料で遊べるエリア。10月3日も多くの家族連れが利用していた。
「子どもも楽しみつつ、自分たちも買い物を楽しめてすごく楽しい。子どもが遊びたいときはここに来て、親はリフレッシュできていい」と好評だ。
年間750~800万人の誘客見込む
年間750万人から800万人の誘客を見込んでいるイオンモール須坂。一方で、気になるのが商圏内の消費動向への影響。
商工関係者はどう見ているのだろうか。

年間750万人から800万人の誘客を見込んでいるイオンモール須坂。一方で、気になるのが商圏内の消費動向への影響。商工関係者はどう見ているのだろうか。
須坂商工会議所の神林章会頭は「ここを核として須坂市の全体が発展していけばと思っている。ここに来た人が市街地の方に行こうとなるように、個々の(市街地の)店も魅力をどのようにPRしていくかが課題。それを磨いていきたい」、一方、長野駅前にあるながの東急百貨店の飯島克敏営業本部長は「影響は少なからずあると思う。県外から集客あるのはいいこと。共存共栄ではないが、できていけたらいい」と期待と課題を口にする。

運営会社のイオンモールは商業施設だけでなく、地域のコミュニティーを創出したいとしている。
イオンモール株式会社の大野恵司代表取締役は、「ここをハブにプラットフォームとして、どう地域経済を盛り上げていくのか。近隣も含めて地域経済に貢献したい」と意気込んでいる。