外食に潜むリスクと不安

アレルギー患者にとって、日常生活で最も困難に感じるというのが「外食」。メニューにアレルギー表示がない店では、店員とのコミュニケーションが欠かせない。

母:
子ども用のハンバーガーなんですけど、ナッツは特に使用していないですよね?

店員:
はい

しかし、店員からナッツが含まれていないことを確認した後、責任者がやってきた。

責任者:
全く100%除去しているわけではないんですけど、コンタミネーションは大丈夫ですか?

母:
コンタミは大丈夫です

調理の過程で、同じまな板などを使うことで予期しない混入、いわゆるコンタミネーションの可能性がゼロではないとの説明があった。

パッケージに入った食品のアレルギー表示については、順次、義務化が進んでいるが、外食やケーキのように店内で作って提供する食品には表示の義務はない。

そのため、誤って食べてしまうリスクが常につきまとう。

“自主任せ”の外食表示 制度化に立ちはだかる壁

外食での「表示のルール作り」が進まないのはなぜか。

海老澤医師:
自主的な表示はある程度時間がかかるのと、社会の機運っていうか、患者団体とかの皆さんがそういうことを行政に働きかけて、政府が推奨していく感じになれば状況は変わってくるのかなと思う

国会でも、ルール作りを求める声があがっている。

消費者庁の幹部は、取材に対し「事業者の規模が多様で原材料も頻繁に変わるためルールの統一化は難しい課題」としていて、実態調査を行っている。

(「イット!」10月6日放送より)

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イット!
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