長野県小諸市の小学6年生の男子児童が用水路に落ちて身動きが取れなくなっていた高齢男性を見つけ、助けを呼んで救助につなげたとして、消防から感謝状が贈られた。救助された男性の家族は「感謝のしようがない」と話している。

「助けて」と聞こえて

佐久広域消防:
「第一発見者として的確な判断で協力を依頼し、尊い人命の救助に寄与されました」

人命救助に貢献したとして消防から感謝状が贈られたのは、小諸市の小学6年生・佐藤光希さん。

8月1日、犬の散歩中にある声が聞こえてきたという。

小学6年・佐藤光希さん:
「ここらへんで止まって、『助けて』って、あっちから聞こえて」

当時の様子を再現する佐藤光希さん
当時の様子を再現する佐藤光希さん
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声がする場所に駆け寄ると水田脇の用水路に落ちて身動きが取れなくなっている89歳の男性を発見。

光希さんは、自分で引き上げようとしたが、1人ではできず、助けを呼ぶことにした。

「誰かー」ずっと叫んだ

佐藤光希さん:
「携帯ないし、『誰か』ってここらへんで叫んで、いないから『助け呼んできます』って言って、車が通っているところで『誰かー!』ってずっと叫んでいて」

当時の様子を再現
当時の様子を再現

車に向かって叫んでいると、たまたま光希さんの父親の知り合いが通りがかり協力して男性を用水路から引き上げた。

佐藤光希さん:
「(父親の知り合いが)そこから持ち上げてここに座らせて、救急車を呼んでくれた」

「あと5分、10分…」遅かったら

その後、救急隊に引き継がれ、病院に搬送された男性。熱中症の疑いで入院したが、発見・救助が遅れたら最悪の事態も考えられるケースだった。

89歳の男性を発見した水田脇の用水路
89歳の男性を発見した水田脇の用水路

男性(89)の息子:
「(父親は)頭から落ちちゃって、水路に頭を突っ込んじゃったみたいな。あと5分、10分、誰も助けてくれなかったら、腰も上がらなくて動けなかったって言うから感謝のしようがない」

小学6年・佐藤光希さん:
「(助かって)よかった。足元に気を付けて歩いてほしい」

消防から感謝状が贈られ佐藤光希さん(小学6年)
消防から感謝状が贈られ佐藤光希さん(小学6年)

迅速な判断で人命救助に貢献した光希さん。

将来の夢は「看護師」になること。

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長野放送
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