日本原産の栗・和栗、静岡県内では掛川市で栽培が盛んに行われています。いま改めて和栗の魅力を発信しようと旬を迎えた栗をふんだんにつかった新作スイーツが開発されました。
熊崎結萌アナウンサー:
こちらにはモンブランやタルトなど旬の和栗をたっぷりと使ったスイーツが並んでいます
9月25日浜松市で開かれた新作スイーツの試食会。
モンブランやタルトなど4品が並びました。
使われているのは掛川産の栗と石川県・能登地方で採れた栗です。
その味はというと?
熊崎結萌アナウンサー:
和栗シャンティ頂きます。口当たりとっても軽いクリームに繊細な栗のペーストがよく合います。香ばしいタルトの上にジュワっとみずみずしいスポンジがのっていて、さらに和栗のクリームが豪華な味わいです
旬の栗を堪能できる新作スイーツ。
開発の背景には栗農家が抱えているある課題がありました。
古くから栗の栽培が盛んな掛川市。
粒が大きく糖度が高いのが特徴です。
ただ、農家の高齢化や後継者不足から生産量は最盛期の5分の1にまで減少。
栗農家を支えていくには安定的な出荷先の確保が必須でした。
春華堂・間宮純也 専務取締役:
このままだと栗の生産者が畑をやめてしまう。掛川の栗を使ってお菓子を作ってくれないかと言われそこから始まった
浜松市の菓子メーカー・春華堂はJAや地元の企業などと和栗協議会を立ち上げ、遠州地域で採れる和栗のブランド化を目指すことになりました。
和栗の魅力を発信したい。
その大きな一歩が今回のスイーツです。
試食会には栗の生産者も参加していました。
和栗生産者・海野一二三さん:
我々が作った栗がこんな状態になっているのは驚き。(販売ルートが)確保できれば農家も期待できるのではないか。生産者としてもやりがいがある
春華堂・間宮純也 専務取締役:
最終的には日本全国の栗産地をつないで交流と世界に和栗を発信して、生産者に経済的な循環、農業を続けていくエネルギーをみなさんと作っていきたい
持続可能な栗農業へ。
そして、和栗を世界へ。
掛川の栗を起点とした挑戦はまだ始まったばかりです。