3年前の台風で土石流の被害を受けた松崎町の雲見地区に土砂をせき止める砂防えん堤が完成し、10月2日に住民向けの見学会が行われました。
2022年8月、台風にともなう大雨で雲見地区では土石流が発生し、建物58棟が被害を受けた他、川の護岸の破損や停電・断水が起きる事態となりました。
この災害を受け、県は温泉街を流れる川の上流2カ所で約6億4000万円をかけ、土砂をせき止める砂防えん堤の増設を進めてきました。
その工事が完了し、2日に行われた見学会には地元住民や工事関係者など約30人が集まりました。
地元住民:
今回完成した砂防えん堤が今後、同地区の暮らしを力強く支え、地域のさらなる発展につながっていくことを心から願っております
このあと住民たちは完成した施設の1つを訪れ、県の職員から説明を受けました。
見学したえん堤は高さ10m・長さ37.5mあり、3000立方メートル・50mプール3杯分の土砂をせきとめることができます。
松崎町・深澤準弥 町長:
たくさんの方が非常につらい思いをした災害なので、そういった意味で言うとこの砂防えん堤が完成したことで安全・安心が担保できるのは心強いなと
建設にあたっては多くの杭を打ち込み強度を増す「EPルートパイル工法」が県内で初めて導入され、地盤を改良する費用の圧縮や工期の短縮が図られたということです。