秋の行楽シーズンを迎えるが、家計には厳しいニュースだ。10月1日から飲料や食品3000品目超が値上げされ、ペットボトル飲料は200円台に。さらに電気・ガス料金も上昇し、消費者の生活を直撃する。

10月から3000品目超が値上げ

物価高騰が長引く中、10月1日からさらなる値上げが始まった。帝国データバンクによると、10月1日から値上げされた食品は3000品目を超え、2025年4月以来、半年ぶりの高い水準となっている。

消費者から悲鳴「家計きつい」

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宮崎市出来島町のスーパー「ショッピングのだ」では、買い物客から悲痛な声が上がっている。

買い物客:
きつい。高齢者には特に。年金だけだったら、とてもじゃないけど暮らせない。

買い物客:
仕方ない面もあるが、もう少し価格が安定すればいいかなというのはある。どんどん高くなっていくのかなと思う。

買い物客:
少しでも安いものを探して買うようにはしている。子供が大きくなってきて、物価高が続いていると家計もきついかなと思う。

買い物客:
物価が収入と見合っていない。

9月は特に、マヨネーズやドレッシングなどの調味料、練り物などの加工食品、チーズなどの乳製品が値上がりした。

野菜も高騰 トマトは倍の価格に

「ショッピングのだ」の野田勝社長は、「容器代、配送費、人件費があがっているから、前からしたら全部上がっている。当然。1回2回はどの商品も上がっている。全く上がってないものはない」と現状を語る。

肥料や資材などの生産コストの増加に加え、2025年は記録的な暑さで生育に影響が出たことで野菜の値段も上昇している。野田社長は「いまはトマトがすごく上がっている。倍くらいになっている」と話した。2カ月前まで2個で198円だったトマトが398円に、500円台だった白菜は1玉680円まで上がった。

人気の弁当も値上げ、飲料は200円台へ

安さとボリュームで人気の「のだ弁当」も、この数カ月で少しずつ値上がりした。

ショッピングのだ 野田勝社長:
結構有名なんですけど“のだ弁”って。250〜60円くらいで売っていたが、最近すべてがどんどんどん上がっているので、どうしてもこういう値段になっている。

そして10月1日から、飲料全般が値上げとなる。野田社長は「お酒で言うと、日本酒、ワインの一部が値上がりします」と話す。

帝国データバンクによると、10月1日からペットボトル飲料やアルコール飲料などの「酒類・飲料」は2262品目が値上げされる。「酒類・飲料」の値上げがひと月あたり2000品目を超えたのは、2年ぶりだ。

この他、「加工食品」が340品目、「調味料」が246品目値上げされる。

ショッピングのだ 野田勝社長:
このままいくと大手(スーパー)しか残れないんじゃないかと感じてしまうくらい、なんもかんも上がってしまう。どうにかおさえてほしい。

光熱費も上昇、値上げは長期化か

帝国データバンクによると、2025年12月までの値上げは公表されているものだけで、あわせて2万381品目に上り、前年の値上げ品目数を62.8%上回っている。

10月1日からの主な値上げでは、ペットボトル飲料で200円を超えるものが出てくる。

大手飲料メーカーがペットボトル飲料などをそれぞれ最大で約25%値上げするため、自動販売機での価格の指標となる希望小売価格は、500mLの「コカ・コーラ」や「三ツ矢サイダー」「午後の紅茶」などが200円台となる。

また、政府の電気・ガス料金への補助金が9月で終了し、光熱費も値上がり。9月使用分に比べて、10月は平均的な家庭の場合、九州電力の電気料金が507円、宮崎ガスのガス料金が110円、それぞれ値上がりする見込みだ。

帝国データバンクは、値上げは年末にかけて一旦、小休止を迎えるものの長期化する見込みで「実質賃金の伸び悩みも背景に消費者の理解を得られるかは依然不透明」だとしている。

(テレビ宮崎)

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