この秋、秋田県内で収穫された新米の出荷が29日から本格的に始まり、「あきたこまち」を積み込んだトラックが首都圏に向けて出発しました。
秋田市で行われた新米の出発式には、JAの関係者約30人が出席し、テープカットをして初出荷を祝いました。
29日に首都圏に向けて出荷されたのは、美郷町産の「あきたこまち」の新米12トンです。
JA全農あきたが取り扱う「あきたこまち」は、2025年からカドミウムなどの有害物質を吸収しにくい新たな品種「あきたこまちR」に切り替えています。
JAでは今シーズン、県産の新米の出荷目標を16万トンと定めていて、このうち約7割が県外に向けて出荷される予定です。
農林水産省によりますと、2025年は5~6月にかけての低温や日照不足、それに8月以降の大雨の影響により、収穫量は前の年を下回っているものの、等級検査の結果は良好で、例年並みの味や香りに仕上がっているということです。
また、全国のスーパーで9月21日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロ当たり4246円で、前の週より29円下がったものの、3週連続で4000円を超えています。
JA全農あきた米穀部・鈴木嘉武次長:
「農家が『来年以降も、もう一度コメ作りを頑張っていきたい』と、やる気が起きる金額を出していきたいと考えている。かつ、消費者が手に取りやすい金額になることが理想。農家が丹精込めて作ったコメなので、若い人からお年寄りまで皆さんにおいしく食べてもらえればいい」
29日に出荷した「あきたこまち」は、10月1日に首都圏の量販店に並ぶ予定です。