兵庫県三田市の「コメはまずい」などと不適切な発言をした新潟県上越市の中川幹太市長に対する不信任決議案が9月26日市議会に提出されたが、否決された。ただ、不信任決議案の提出は去年に続き2回目で、中川市長は「重く受け止める」と話している。

■去年に続き2度目の“不信任決議案”
上越市議会の9月定例会は9月26日が最終日。ここで提出されたのが、中川幹太市長への不信任決議案だ。
これは、相次ぐ不適切発言により去年も不信任決議案が出され、再発防止を誓ったにも関わらず、今年7月に再び兵庫県三田市の「コメはまずい」などと発言。三田市をはじめ、多くの抗議が寄せられる事態となったことから提出されたものです。
決議案に賛成した上野公悦市議は「中川幹太市長は市政に責任を負う市長としての資質に決定的に欠けることを示している。したがって、上越市議会は中川幹太市長を信任できない」と指摘。また、平良木哲也市議は「中川市長に対する不信任議案の提案は昨年に続いて2回目。2度にわたって出さざるを得ないという事態はただごとではない」と主張した。
一方で、決議案に反対した橋本洋一市議は「市民生活に影響を及ぼす補正予算など全議案の採決が行われないまま閉会となってしまう可能性がある。市政の空白を生むことは許されない」と話した。
不審任決議案への賛成・反対の意見が出されたあと、行われた採決では、賛成10票、反対22票で不信任決議案は否決された。

■「二度とないように…」10月の市長選へ
それでも、中川市長は「再び不信任決議案が提出されたことについては大変重く受け止めている。二度とこのような発言がないように気をつけていかなければいけないと思っている」と謝罪した。
任期最後の議会で2度目となる不信任決議案を出された中川市長。今度は10月の市長選で市民の審判を仰ぐことになる。
