熊本市電をめぐる問題。
県内のバスなどではすでに廃止されている全国交通系ICカードについて、熊本市は今年中に継続か廃止かを判断する方針です。
この判断を前に市が行った利用者アンケートの結果、半数以上の人が「廃止されては困る」と回答していたことが明らかになりました。
全国交通系ICカードは高額な機器更新費用がネックとなっていて、市は去年バス事業者と同様に市電でも全国IC廃止の方針をいったん示したものの、市議会からの要請を受け再検討を続けています。
25日の熊本市議会・特別委員会で発表されたのは今年9月までに市が実施した利用者アンケートの結果で、約2700人が回答しました。
【市公共交通推進課】
「どの年代も『全国交通系ICカード』の利用率が高かった」
回答した人の市電の決済手段で最も多かったのが全国交通系ICで、51.5%でした。
そして「市電の全国IC利用廃止」については、「とても困る」「困る」の回答が合わせて56.3%で、こちらも半数を超えました。
「困る」理由では「県外への旅行や出張でも利用できる」「全国ICの利用に慣れている」などが多くを占めました。
市交通局は「今回のアンケート結果などをふまえ今年中に方針決定し、来年の第1回定例会に関連議案を提出したい」と述べました。