日本最古の”石器”が見つかった廿日市市の遺跡。人類が日本列島にたどり着いた時期の解明につながる可能性があり、今、注目されています。
【野川フィールドキャスター】
「全国から熱い視線が注がれている廿日市市吉和の冠遺跡群。きょうも悪天候の中、たくさんの見学者が足を運んでいます。そして年代の裏付けを進めるため、調査が進んでいます」
去年、廿日市市にある旧石器時代の遺跡で見つかったのは、これまで日本で最古と言われていたおよそ3万7000年前のものより5000年古い「石器」です。
火山岩の一種「安山岩」で作られていて、人類が日本列島に渡ってきた時期を解き明かす貴重な手がかりとなります。
石器が見つかった年代をより確かなものにするため、今月12日から追加の調査が進められています。
【奈良文化財研究所・国武貞克主任研究員】
Q:こちらではどんな調査をしているのか?
「地質学的な調査を行うために、新しく地層の断面を掘り出しています」
Q:何か見えてきたものはあるか?
「4万2300年前の地層が非常に安定してしっかり平らに積もっていて、そこに人が暮らしていたということが分かってきました。非常に貴重な遺跡なので大切に少しずつ調査をしていきたいと思っています」
24日以降も地質学の専門家などが現地入りし、今月26日まで調査が行われます。