5人が立候補した自民党総裁選挙ですが、22日午後1時からの所信表明演説会を皮切りに、10月4日の投開票に向けて12日間の選挙戦がスタートしました。

22日はFNNの世論調査の結果も出ています。
FNNが20日と21日、総裁選告示の直前に行った世論調査によりますと、次の自民党総裁にふさわしい人として高市氏、小泉氏がそれぞれ25%を超えて過半数を占めました。

ただ、支持する政党を「自民党」と答えた人に限ると逆転して、小泉氏が高市氏を引き離すという結果になりました。

青井実キャスター:
岩田さん、こう見ると小泉さんが有利ということですかね。

SPキャスター 岩田明子氏:
国会議員票も手堅いですし党員票も手堅く伸ばしているので、有利に戦いを進めているのは間違いないと思いますね。ただ今後、討論会が開催されますので、討論を得意とする高市氏が党員票をどこまで取り込めるかは非常に注目点になると思います。

宮司愛海キャスター:
自民党支持層に限ると小泉さんが高市さんを上回るという結果はどう分析すればいいですか?

SPキャスター 岩田明子氏:
やはり、ここ2~3年でコアな保守の自民党支持層が野党に転出していますので、そのコアな保守層が逃げてしまったことで高市さんが下がっているということですよね。

青井実キャスター:
また、告示日ということで各候補の陣営も22日に発表されたわけですが、各候補のそれぞれ20人の推薦人となります。

ここからは、推薦人20人から何が分かるのか、岩田さんにポイントをひもといてもらいました。

宮司愛海キャスター:
岩田さんの見立てを見ると、小林氏が世代交代、そして高市氏が不記載議員抜きで保守系と。
そして、小泉氏が保守層に配慮、“老・壮・青”ということです。

青井実キャスター:
まず小泉さんから聞いていきます。老・壮・青ということですが、どうでしょうか。

SPキャスター 岩田明子氏:
(小泉さんについて)ベテラン加藤さんを本部長にしていまして、これは保守に配慮というところですね。それから各派に配慮していて、老・壮・青、幅広い支持を得ているというのが印象ですね。

高市さんは旧安倍派、二階派、それから麻生派と派閥のバランスよく入れているんですが、不記載議員を入れないところに苦肉の策がにじんでいると。あと女性が5人入っていて、若手も入っているので、こちらもバランスに腐心したなというのがにじんでますね。

青井実キャスター:
派閥もそうですけど、女性が入っているとか若手がどれぐらいいるのかとか、そういう見方もできるということですね、推薦人というのは。あともうひと方、小林氏については“世代交代”と。

SPキャスター 岩田明子氏:
こちらは若手、世代交代感を強く押し出している印象なんですけど、その中でも同じ千葉県出身の浜田さんですとかベテランも入っていて、ちょっと目立つのが無派閥が多めというところで、ちょっと刷新感を出していることを受け止めました。

青井実キャスター:
派閥の話になりましたが、麻生さん。自民党で唯一ですが派閥、麻生派というのはどう動いているかも注目されるわけですけれども。

SPキャスター 岩田明子氏:
今回、推薦人にはさまざまな陣営に入っていますので、今のところはフリーハンド的なポジションなんですけれども、大切なことはこれから決選投票になった時に麻生派、それから岸田さんも派閥は解散していますけれども旧岸田派、そして旧茂木派の衆院議員などがどういう投票行動を行うのか、どういう塊で動くのかというのが制するところになってくると思います。

宮司愛海キャスター:
確かに、派閥は解消したけれども結局旧派閥だとかグループごとに動かざるを得ないという状況にあるということですか?

SPキャスター 岩田明子氏:
今回わざわざフルスペックにしていますから、党員の声というのは丁寧に聞かなければならない。党員が投票した傾向を派閥の論理でひっくり返すという旧来型のやり方が理解を得られるのかどうかは厳しく問われるところだと思いますね。

宮司愛海キャスター:
解党的出直しといわれる中で、どう受け止められるかですね。

青井実キャスター:
23日以降共同会見、公開討論会などあるわけですが、22日はある意味議員さんの内向きな発言の場でしたが、23日以降は記者もいるので、国民向けの政策など突っ込んだ話を期待したいと思います。