自民党総裁選に立候補する予定の小林鷹之元経済安保相が21日、羽田空港を訪れ、出入国関連の技術などを視察した。
総裁選の告示を翌日に控える小林氏は、高さ110メートルを超える管制塔から空港の全景を見渡しながら、国際線のキャパシティーが限界に近いことや、空港と都心を繋ぐ鉄道の計画などについて、関係者から説明を受けた。
2024年1月の地上衝突事故を受け、パイロットと管制官のコミュニケーションの改善策が図られているという説明の際には、神妙な面持ちで聞き入った。
その後、国際線の施設に移動した小林氏は実用化にむけ検討が進められる、顔認証のみで全ての搭乗手続きが完了するシステムを視察。
また、羽田に到着する国際線の乗員名簿を事前に確認し、犯罪と関わりのある可能性がある人物がいた場合は入国時に厳格なチェックを行うといった保安体制についても説明を受けた。
そして、視察後の記者団の取材では、システムの改修やオーバーツーリズム対策に充てるため、日本から出国する旅客に課される「国際観光旅客税」について「引き上げるべきだ」との考えを改めて示した。
一方、総裁選に立候補予定の小泉農水相が、政治資金収支報告書に不記載があった議員の登用を検討する考えを示したことを巡り、小林氏が総裁選に勝った場合の対応については、「不記載そのこと自体は決して許されるものではない」としつつも、選挙で国民の審判を経た議員については「適材適所という原則にのっとって対応したい」との考えを示した。