富山県南砺市で、子ども向けの「性教育講座」が始まりました。
対象は4歳児、講座の狙いを取材しました。
*NPO法人ハッピーウーマンプロジェクトメンバー
「トイレのぞいちゃったりとか、お着がえのぞいちゃったりは?これは全部だめです。やっちゃいけないこと」
18日、南砺市の認定こども園で開かれた講座。年中の4歳児とその保護者、あわせて40人ほどが参加しました。
講師を務めたのは県内で性教育や人権教育に取り組むNPO法人ハッピーウーマンプロジェクトのメンバーです。
体の一部をかたどったぬいぐるみを使い、その役割や仕組みなどを伝えました。
南砺市は、今年度から幼児期の子供を対象にした性教育に乗り出し、(幼児期からの生きる学び事業)これまでに保育士や幼稚園教諭に向けた研修会も開きました。
背景には虐待や性被害などの人権侵害が社会問題となる中、偏見のない“幼い頃から”性や人権について学ぶ必要があるためです。
*南砺市こども課 山田千佳子課長
「子ども自身が自分と他人の命の大切さを知り人権侵害されたり、いじめや暴力にあった時に自分で気がつける、自分で声をあげられるように育っていく事が期待されている」
*NPO法人ハッピーウーマンプロジェクトメンバー
「この子は男の子度と思いますか?女の子だと思いますか?」
講座では、人形が男の子と女の子どちらに見えるか、性の多様性を考えたり、体の大切な部分を触られそうになったら「やめて」という練習もしました。
*保護者
「性教育をしていかなきゃとは思うが、ハードルが高い、どういう風に伝えればいいかわからないので、子どもにも伝えてもらってありがたいのと、こういうやり方があるんだと勉強になった」
「私自身も幼い時(性教育を)受けたことがなかったのでどう教えていいかわからなかった、幼い時から知る機会があるのはいいこと」
*講師を務めたハッピーウーマンプロジェクト理事 木村なぎさん
「自分の体が大事、同じように相手の体も大事とわかれば、性被害だけでなく、あらゆる暴力が減っていくと思う。暴力をなくすためにこの包括的性教育はすごく大事だし、小さなころから繰り返し伝えていく事が重要」
南砺市では今後4年間で市内全ての保育所や認定こども園でこうした講座を開く計画です。