アメリカ西海岸最大の都市ロサンゼルス。
世界のエンタメが集まるこの町で、近年、あるレジャーが再注目されています。
私たちが訪れたのはロサンゼルス空港から車ですぐのビーチ。
そこで多くの人が楽しんでいるのが「釣り」。
海に面しているロサンゼルスでは、新型コロナウイルスの流行を機に、釣りブームが到来しました。

■釣り人の多くが日本製釣具を使用
レドンドビーチは様々な魚が釣れ、多くの人が集まる人気の釣りスポットです。
実は釣り人の多くが日本メーカーの釣具を使っています。
【釣り人】「今は日本のシーバスロッド、メジャークラフトのソルパラを使っています。本当に良い釣りをしたいなら、必要なのは最高のタックルです。その答えが日本製です」

■地元の釣具店には日本の製品がずらり
地元の釣具店を訪れました。
店内には日本語の表記のまま売られているルアーや、リール、竿など日本の製品がずらっと並んでいます。
【釣具店店長】「釣具やルアーのほとんどが日本製品です。アメリカや韓国製もあるけど、ほとんど日本製品なんです」
なぜ、日本製品が選ばれるのでしょうか?
【男性】「(日本の)釣具は品質が良くて、長持ちするし、さびにくいんだ」

■複数の針が付いた「サビキ」は日本発祥の釣り具
この店の釣具で最も売れる商品は、複数の針が付いた「サビキ」という仕掛け。これもほとんどが日本製です。
【釣具店店長】「これはとても人気です。釣り人たちはいつもこれを買っていきます。あらかじめ仕掛けができているから初心者でもすぐに使えます」
(これも日本製ですか?)
【釣具店店長】「はい、日本のメーカーハヤブサの商品です」
釣り人の多くが使っている「サビキ」。実は、日本発祥の釣具で、アメリカでは20年ほど前から徐々に利用者が増えていったのだそう。

■「サビキ」は兵庫のメーカーの商品が人気
なぜ流行ったのか、主にサビキを販売している兵庫県の釣り具メーカーに聞いてみました。
【ハヤブサ海外営業管理室 芝直幸さん】「お手軽でほぼなにかが釣れる。ルアーとしての要素もあるので、撒きエサをしなくてもサビキだけで魚を釣ることができる。“手軽さ”が受けていると思われる。
サビキは自社工場(海外も含む)で全部手作りです。機械は一切使ってないです。訓練を受けた従業員が手で巻いています。今後は現地に合ったものを作って、草の根的に釣り人口を増やしていきたい」
アメリカでもレジャーとして再注目されている「釣り」。
釣り人たちの笑顔を陰から支えていたのは日本の技術力でした。
(関西テレビLA支局・松浦武司)
