西条市の多目的ホール整備計画はどうなるのか?
愛媛県西条市の約26億円の多目的ホール整備計画が波紋を呼んでいる。
議会への説明なく計画を進めた市長に対し、議会からは計画の撤回を求める声が相次いでいる。

議会に説明なく進められた「多目的ホール整備計画」市長の説明求め意見交換会
この問題は、西条市が市議会や市民に説明もなく、約26億円かけて西条市に多目的ホールなどを整備する計画を進めていたもので、議会から反発の声が相次いだため、16日市長と市議会との間で意見交換会が開かれ、28人の議員全員が参加した。

商業施設「いとまち」の敷地内に26億円をかけイベントや防災拠点を整備する計画
計画では、西条市朔日市の商業施設「いとまち」の敷地内に100人以上が収容でき、イベント開催や防災の拠点になる多目的ホールを新設。
また、今年4月から休館中の西条市の温泉施設・椿交流館を改修し、フィットネス設備を備えた健康増進施設にするものだ。
西条市は議会への説明もなく高橋敏明市長の判断で国へ交付金を申請し、国は今月11日付で交付を決定。
市は議会の承認が得られれば、1年半後の2027年度から施設の利用をスタートさせる予定だ。

「十分な説明の機会をもたなかった」と市長が謝罪議会からは疑問の声が噴出
意見交換会で高橋市長は国への交付金の申請を急ぐあまり、十分な説明の機会をもたなかったことを謝罪。
これに対して議員からは、反対する意見が相次いだ。
西条市議:
「申請が通ればこっちのものだと考えたのか」
「交付金申請を取り下げられてはいかがでしょうか」
さらに議員からは「財政難の中で市民に負担を強いないか」など疑問の声が噴出した。
整備の経費について高橋市長は、事業費26億円のうち半分の13億円が国の負担で、残りは市が8億円、民間が5億円の負担割合だと説明した。

「1年半後の完成は可能?」計画の撤回を求める議会の声に高橋市長は…
国の交付金を活用するため来年度末までに整備を完成させる必要がある中、市長の見通しの甘さに厳しい指摘も。
西条市議:
「1年半で完結することできますか。到底無理では」
西条市・高橋敏明市長:
「実現可能と考えています」
計画の撤回を求める声が相次いだ意見交換会。意見交換会の後取材に応じた高橋市長は。
西条市・高橋敏明市長:
「こういうみなさまのご意見を参考にしながら近日中に判断させていただきたい」
この段階では今後について明言を避けた高橋市長。市政運営を巡り混乱する中、市長の判断が迫られる。
