大気が不安定な状態が続いている日本列島。

11日に記録的な大雨となった関東地方では、東京23区などで1時間に100mmを超える猛烈な雨が降り、道路の冠水など被害が相次ぎました。

東京・自由が丘の住宅では、外壁の一部が崩れ落ちてしまいました。

住民:
(これは昨日の雨が原因?)そうです。屋根からの水もそこに落ちてくるようになっているので、集中しちゃったんだと思います、ここ(外壁)に。

同じく自由が丘にある理髪店は、豪雨による浸水被害で12日の営業を中止することに。

理髪店の関係者:
2時半ぐらいからですかね。急にバーッて入ってきちゃって。(機械や椅子とかは?)まだちょっと怖くて電源は入れてないですけども。

立会川が氾濫し、緊急安全確保が一部に発令された品川区。

12日、「イット!」が現場を取材すると、川の水が大量にあふれ出ていた場所の金網にはごみが残っていました。

一方、河川の氾濫情報を自治体が一時、見落としていた事態も明らかになりました。

世田谷区内を流れる谷沢川は11日、2カ所で氾濫が発生。
そのため東京都は、世田谷区の災害対策課に11日午後2時22分ごろ、FAXとメールで「河川が氾濫した」と通報していました。

しかしこれを区側が見落としたため、区民への注意喚起が1時間ほど遅れたということです。

羽田空港では雷雨が接近した影響で、安全確保のため11日午後から夜にかけて地上での作業を3度にわたり中止。

この影響を受け、12日も朝から羽田空港を発着する便に欠航が相次ぎました。

また、羽田空港では落雷が原因とみられる滑走路の損傷が12日、明らかに。
国土交通省によると12日午後、A滑走路のアスファルトが剥がれているのが見つかり、応急工事が終わるまで一時閉鎖されました。

豪雨の影響を受けた羽田空港で、12日未明にできていたのはタクシーを待つ人の長蛇の列です。

列に並んでいた人たちは「(到着は)午後9時20分ころだった。それから午前2時半くらいまで飛行機の中で動かず止まったままでした」「広島から羽田に。本当は午後10時前くらいに着いて、そのままロンドンに国際線で行くつもりだったんですけど、飛行機から3~4時間降りられなくて」と話しました。

また、空港内のロビーでは空の便を諦めた人の姿もありました。

列島各地で12日も大気の不安定な状態が続いています。

千葉市内で12日午後2時前に撮影された映像では、非常に激しい雨に見舞われ、車が水しぶきを上げて走っている様子が分かります。

愛知・名古屋市では午後1時過ぎ、1時間に最大40mmの雨が降りました。
午後0時半ごろに名古屋市内で撮影された映像では、道路にたまった水を車がはね上げ走っていく様子が見られました。

京都では、午後1時ごろまでに1時間に最大65mmの雨を観測。
これは9月の観測史上最大となります。

午後1時半までに1時間で58.5mmの非常に激しい雨が降った千葉市。
JR千葉駅前では突然降り出した雨を避けようと、複数の人が走る様子が映っていました。

12日夜にかけ、関東から九州の広い範囲で局地的に雷を伴った激しい雨が降る恐れがあり、引き続き注意が必要です。