多くの働く保護者が悩んだ問題では無いでしょうか。「育児」と「仕事」の両立の難しさ、その解消を目指す、愛知県で初めての取り組みが始まりました。

■午前7時から子供たちが…大府市で県内初の取り組みスタート
愛知県大府市の共和西小学校と石ヶ瀬小学校の2校で、“登校時間前に児童を預かる”という県内初の取り組みが9月から始まりました。
共和西小学校では9月11日朝、本来の登校時間前の午前7時にも関わらず、登校する子供たちの姿がみられました。

小学1年生の保護者:
「なるべく早い時間に(仕事)現場に行きたいので、すごく助かりますね。保育園は7時から預けられていたので、4月から登校が8時前くらいからになってしまったので」

事前の登録が必要ですが、予約はいらず料金は無料。子供たちは体育館で、市が用意した折り紙やおもちゃなどで遊びながら、朝7時から正門が開く8時までの1時間を過ごします。
■「小1の壁」解消になるか…高齢者が子供たちを見守る
この取り組みの背景にあるのは、いわゆる「小1の壁」です。保育園の預かり開始時間に比べて小学校の登校時間が遅くなるため、子供が1人になる時間が出来てしまうなど、小学校入学のタイミングで育児と仕事の両立が難しくなる問題です。
こども家庭庁によると、子供が自宅で一人で過ごす時間があると答えた家庭は、全体の半分ほどに上ります。
そんな「小1の壁」解消に向け、一役買ったのが地元の「シルバー人材センター」です。経験豊富な高齢者が、地域の子供たちを見守ります。

見守り員ら:
「私も同じような立場だった時があったので、とても良いと思います」
「楽しいです。できるだけ続けたいです」
子供たちの朝の居場所を作る、愛知初のこの取り組み。大府市は利用状況などを受けて、今後ほかの学校への拡大も検討するとしています。