台風15号に伴う竜巻や大雨から9月11日で6日。被災した人たちの片付けが続く中、課題も出ています。
牧之原市職員:
こちらで生活されています、どうぞ
9月11日、牧之原市の職員の案内で撮影したのは市が設けている避難所です。
部屋の中には簡易テントが置かれ各世帯ごとにここで寝泊まりしています。
現在、ここで避難生活を続けているのは9世帯22人。
避難している人のほとんどが自宅に被害があり、日中は自宅に戻って片付けをしているといいます。
牧之原市避難所対策班・本間直樹 班長:
それぞれ、次の住宅確保に向けて動かれているので、できるだけ不自由がないように支援させて頂きたい
被災現場では今も壊れた建物などの片付けに追われています。
農業用ハウスの骨組みなどを運んでいたのは吉田町の花の生産者。
生産者:
ここは他人の田んぼだから早く片付けないと困る
男性が栽培しているのは吉田町が全国有数の出荷量を誇るトルコキキョウ。
今回の竜巻で男性の農業用ハウス1棟は約10m離れた道を挟んだ向かいの田んぼに飛ばされました。
冬の出荷シーズンに向け栽培していたトルコキキョウも枯れてしまっていました。
さらにこれから苗を植えようとしていた農業用ハウスにも被害が。
復旧への道筋も見えず途方に暮れています。
生産者:
自然災害だからしょうがない(Q.損害は?)だいぶ、死活問題
復旧へ向け課題も出ています。
伊藤渚紗 記者:
こちらの災害ゴミ置き場はすでに満杯の状態で受け入れをストップしています
牧之原市の静波海岸。
被害の大きかった地区に近く発災翌日から災害ごみの仮置き場にしていましたが、2日でいっぱいに。
市は8日からは被害の大きかった地区から9kmほど離れた高台に新たな仮置き場を設けています。
ただ、この距離の遠さが被災者の負担になっていました
被災した市民:
(自宅から)3kmから9kmになりちょっと不便
災害ボランティア:
ちょっと遠い。前は静波海岸で(今は)時間がかかってしまい(作業の)ネックになっていると思う
11日も続々と家具やガレキなどが運ばれていましたが、市によると2つの仮置き場の面積はほぼ同じ。
こちらも許容量が限界になる可能性もあります。
処理が滞れば復興の妨げにもなりかねません。
市は「順次業者による運び出しをしていて市民が搬入できないことがないようにしていきたい」と話しています。
台風15号に伴って県内で発生した竜巻や大雨でこれまでに確認されている建物の被害は2000棟を超えています。
政府は県内での竜巻の被害について国が復旧を支援する「激甚災害」に指定する方針を示しています。
被災地で復旧作業が進む中、12日に発災から1週間を迎えます。