鳥取県岩美町で9月10日、1943年に起きた「鳥取地震」による堤防の決壊に巻き込まれて亡くなった朝鮮半島出身の人たちを追悼する慰霊祭が営まれました。

「荒金鉱山犠牲者慰霊祭」は、岩美町荒金の旧岩美鉱山で営まれ、在日韓国人などでつくる民団の鳥取県地方本部の会員など35人が参列しました。

慰霊碑の前で韓国の民族音楽が披露されたあと、参列者が線香を供え、犠牲者の霊を慰めました。

旧岩美鉱山は、かつて国内有数の銅の産地で明治中期に本格的な採掘が始まり、最盛期の昭和初期には約500人が働いていました。
1943年の鳥取地震では、鉱石のくずをためる堆積所の堤防が決壊し、下流にあった労働者の住宅や集落が土砂に埋まり、朝鮮半島出身の労働者とその家族28人を含む合わせて65人が犠牲となりました。

民団鳥取県地方本部・ソルヘンブ常任顧問:
在日の先輩たちが亡くなって、まだ土の中に埋まっている。(次世代には)この小さな歴史を紡いでいって育んでいって伝えていきたい。

犠牲者のうち、26人が今も行方不明のままで民団は遺骨の収集に向け、県に支援を要望しています。

TSKさんいん中央テレビ
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