障害者の独自の感性や創造力と、クリエーターの経験やアイデアを生かして障害者の働く機会をつくる「バディアート」が、島根県内の銀行の通帳のデザインに採用されました。
アートを通じた障害者の新しい社会参加の形が広がっています。
カラフルでポップ…見ているだけで楽しくなるイラスト。
描かれているのは、銀行の通帳です。
イラストを制作したのは、松江市の障害者福祉施設の利用者9人です。
デザインを採用した島根銀行の長岡頭取、アート制作を支援する出雲市の山陰パナソニックの渡部社長とともに島根県庁を訪れ、丸山知事に新しいデザインの通帳をお披露目しました。
利用者:
ここ…。
島根県・丸山知事:
水玉の?黒水玉…こっちは色が違うね、青水玉。
島根県・丸山知事:
シマニ―と?
利用者:
あとチョコレートと、ハートとプレゼント。周りの木も。
島根県・丸山知事:
このグリーンの?結構、すごい面積を取ってますね。
「バディアート」は、プロのクリエーターが障害者の「バディ=相棒」となって障害者の独自の感性や創造力から生まれたアートに、クリエーターの経験やアイデアを加えてコンテンツとして商品化、障害者の働く場を新たにつくる取り組みで、山陰パナソニックが2022年から障害者と企業の橋渡しなどを進めています。
その一環として、島根銀行が2025年7月から新しい通帳の裏表紙に、このバディアートのデザインを採用しました。
利用者:
水玉を描きました。
Q.自分の描いた絵が大きな絵になってどう?
利用者:
とてもいいです。
利用者:
私、ネコが好きなもので、ネコを描いたつもりなんですけど。(通帳になるなんて)夢にも思っていなかった。ただ描いてくれというから描いただけ、まさかこういう風になるとは。
島根銀行・長岡一彦頭取:
地域に根差した金融機関ですので、サステナブルな社会を実現していくというのが一つの使命だと思っていますが、今回通帳に採用させてもらしましたが、色々まだ可能性はあると思っていますので、どんどん広げていきたいと思っています。
バディアートプロジェクトには、これまでに山陰両県を中心に60を超える企業・団体が参加、アートを通じて経済的自立を目指すこの取り組みは、障害者の社会参加の新しい形として広がり初めています。
「大好きなもの」をテーマに描かれたデザイン。
広がる宇宙と楽しいシンボルが描かれていて、大人になっても夢を忘れずに希望を持ち続けることの大切さを伝えています。