自民党総裁選の投票方法は「フルスペック型」になったということですが、10月4日投開票、日程も9月22日告示ということで、10日に正式決定する見通しとなりました。
現時点では茂木前幹事長が立候補の意向を表明していて、林官房長官(64)が意向を固めたということが関係者への取材でわかっていますが、注目される5人のうち、残り3人の動向はどうなっているんでしょうか。
フジテレビ政治部・木村祐太記者が中継でお伝えします。
まず、高市さんは昼過ぎに議員会館に入りましたが、9日も総裁選については一貫して口を閉ざしています。
なので、高市さんがいつ何を発言するか、記者の間でもかなりの注目となっているんですが、高市さんの周辺は「出馬を模索しているものの、正式に決めるまでは何も言わないだろう」と話しています。
そして、小泉農水相は9日、記者会見に臨みましたが、明確な答えは言わず、小林鷹之さんも判断はもう少し先とみられています。
――フルスペック型の場合、誰が有利になるのでしょうか?
9日、ある閣僚経験者を取材すると、「フルスペック型に決まったことで、実質的に高市さんと小泉さん2人の戦いになるんじゃないか」と話していました。
なぜかといいますと、フルスペック型は国会議員票と同じ数の票を党員・党友の投票に委ねているため、世論調査で支持を集めるような知名度の高い候補者が有利になる傾向があるんです。
実際、9人が立候補した2024年の総裁選の直前にFNNが行った世論調査では、石破さん、小泉さん、高市さんの3人が「次の総裁にふさわしい人」のトップ3でした。
そして、総裁選の結果も、党員票はこの3人がトップ3となったんです。
ですので、今回は世論調査で上位に入っている高市さん、小泉さんが有利だとの見方が出ています。
――石破首相や首相経験者など、影響力のある重鎮は誰を推すのか、動向は?
まず石破首相ですが、首相の周辺は「高市さんへの警戒感がある一方で、小泉さんとは政策などで大きな方向性は一致している」と話していて、小泉さんの支援に回るか、注目です。
そして、首相経験者の動向を1人ずつ見ていきますと、岸田前首相は自らの側近・懐刀といわれる木原選対委員長が2024年、小泉さんの選挙の仕切り役を担っていて、2025年も中心人物となっています。
この点が最大の注目ポイントです。
一方、菅副総裁は小泉さんと強い信頼関係がありますので、小泉さんを支援するとみられています。
そしてもう1人、麻生最高顧問ですが、麻生さんは前回、最後は高市さんの支援に回りましたが、今回は誰を支援するか、現時点で全く決めていません。
――どう動くかも注目ですが、投票日までの流れはどうなる?
今週・来週と、出馬表明ラッシュとなりそうです。
告示日の22日以降は、出馬した議員が全国各地での演説や討論会に参加します。
2024年とは違い少数与党下の総裁選なので、野党との連携をどうするのか、それぞれの発信に注目が集まります。