軽石などが細かく砕かれて微細粒状になったガラスの欠片(かけら)である。
噴火によりマグマが噴出されると、マグマが引きちぎられて空中に放り出される。このとき、マグマの状態は内部の水が水蒸気となって泡立っているが、空中で冷えて固まるため、無数の「気泡」として穴が残る。

この多くの気泡を持つ、冷やされたマグマこそが、軽石なのだ。なぜ軽石から火山灰というガラスの欠片が生まれるのかと疑問に思う人もいるかもしれない。
ガラスといえば、窓ガラスやコップのようなものを想像し、「軽石」とはおよそ縁遠いように思える。しかし、本来「ガラス」とは、物理的に言うと物質がきちんとした結晶構造をもたない流動的な状態を指す。
マグマはゆっくりと冷やされれば結晶化するが、急に冷やされると、軽石という結晶構造をもたないガラスに変化するのである。
火山から生まれたガラス片は、もろくて細かく割れやすい。そのため、火山灰のサイズは、大きなものでも砂粒程度、小さなものは小麦粉のように風に舞うほど小さい。そのため「火山灰」と呼ばれる。
簡単に洗い流せず処分も大変
砂粒や小麦粉のように細かいガラスの欠片の集まりである火山灰は、水にとけることもなく、放っておけばどこかに消えてしまう性質でもない。だからこそ、やっかいなのだ。