店頭に並び始めている新米について、富山県産のわせ品種、「てんたかく」の新米が去年の1.6倍に高騰するなか、注目されるのはまもなく店頭に並ぶコシヒカリの価格です。専門家に聞きました。

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富山市の大阪屋ショップです。

今月23日以降、県のわせ品種「てんたかく」の”新米”が並んでいます。

価格は5キロ税別で4180円。

去年の同じ時期と比べ、1.6倍に高騰していますが、売れ行きは順調だということです。

また、売り場には去年収穫された「コシヒカリ」もあり、価格は5キロ税別で3980円です。

店頭に並ぶ新米の「てんたかく」と去年の「コシヒカリ」。

消費者は何を重視してコメを選んでいるか、聞きました。

*客は
「味は別として、値段の安いもの、極力北陸3県で収穫したものを買う」
「うちはコシヒカリ。今年の新米はいくらになるか心配している」
「富富富を買っている。家族が多いので、価格関係なく好きなブランドで選んでいる」

今年の新米の価格を巡っては、全農富山がコメ農家に前払いする概算金が「てんたかく」と「コシヒカリ」で1等米60キロ当たり2万6000円、「富富富」は2万6800円といずれも過去最高の水準となりました。

これから店頭に並ぶコシヒカリの価格について、大阪屋ショップは「『てんたかく』と同程度になるのでは」と見ています。

これに農業政策に詳しい専門家は。

*日本農業経済学会 安藤光義会長
「生産者が売った価格からどれだけ流通コストが上乗せされるかにかかっている、4000円台半ばが限界だと思う。それ以上値段をつけたら誰も買わないかもしれない」

東京大学大学院の安藤光義教授も新米のコシヒカリは4000円台半ばで店頭に並ぶと予想しています。

また、備蓄米の販売延長が価格に影響するかについては、「今のところ直接的な影響はない」との考えです。

*日本農業経済学会 安藤光義会長
「違う種類の米なので、足を引っ張ることはないと思うが、高い米を買えない人が安い米を買うことになれば、高い米のマーケットが縮小するので、売れないとなれば、価格を下げる可能性もある」

来月から本格化するコシヒカリの収穫。

多くのスーパーに並ぶのは来月中旬頃になるとみられています。

猛暑や渇水が新米の価格に影響するのか、注目されます。

富山テレビ
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