台風の影響で水があふれた鹿児島市の和田川付近を訪ねました。

先週22日に取材した時より土砂は撤去されていたものの、浸水した住宅内では住民が片付けに追われていました。

現地では地域が連携して復旧作業が進められています。


台風12号で8月21日に水があふれた鹿児島市の和田川付近の住宅地。

道路には泥が流れ込み、浸水の被害が出ました。

美川愛実キャスター
「先週金曜日に中継をした場所と同じところに来ています。ごらんのように土砂は撤去されています。この白線が見えないほどでしたから、この3日間で、かなり作業が進んだと思われます。この通りを歩いてみますと土砂が無くなっている風には見えるんですが、まだ至るところに影響が残っている様です」

25日、現場を訪れると土砂が撤去されていたため、街は片付いたようにも見えますが、車が通ると乾いた泥が舞い上がり、至る所に被害の痕跡がありました。

美川愛実キャスター
「ブロック塀を見てみますと、50センチ位のところまで泥がついていまして、当時の水位の高さもうかがえます」

周辺道路などの片付けは目に見えて進んでいるものの、住宅の中ではまだ作業が進められています。

こちらは倉庫として利用していた住宅が床上浸水し、畳まで水に浸かりました。

住民
「きのうでだいたい終わらせて。畳がとにかく重かった。床の中に水が入っている。だんだん床の板が浮いてくる。そういうことも分かっていなかったから、いろんな意味で今から。市の清掃の方がみんないい方だった。それが助かった。ありがたさを感じた」

作業はいまだに続く中、被災者の支援に一役買っている場所があるといいます。

住民
「寺が中心となってボランティアを募ってくれた」

この地域にある妙行寺。

台風が上陸した翌日の22日にボランティア本部を設置しました。

同じ地域の被害に遭わなかった人たちを中心に、約220軒の住宅に被害の聞き取りを行い、鹿児島市の社会福祉協議会と連携して送風機の貸し出しや、健康チェックなどを行っていました。

妙行寺・井上従昭住職
「この地域に思いを持ってくれる人が集まってくれた。この地域だけじゃなく、遠方からも来てくれた。すごくありがたい。被災した側からすると、気持ちを向けてもらっているのはすごくうれしい。取り残されていないと(いう気持ち)」

25日は、近くにある鹿児島情報高校のサッカー部の生徒たちも部活前にボランティアに参加し、泥の撤去や掃除を行いました。

ボランティアに参加した生徒
「まさかこんなに泥があるとは。いざ掃除してみたら大変だった」

妙行寺・井上従昭住職
「(いま必要なのは)人の力かな。何しろ人の力が必要。心のケアも必要。力を借りながら支えていけたら」


現地の皆さんは人ごとではないと仰っていて、地域の繋がりがあったからこその(復旧)スピードだったかと思います。

一方で浸水した住宅については専門家の判断が必要なところもありますので、引き続ききめ細かい対応も求められます。

また、ボランティアについてですが、鹿児島市社会福祉協議会ボランティアセンターで8月30日(土)まで受け付けているということです。

詳しくはご覧のところまでお問い合わせください。
電話:099-221-6072

鹿児島テレビ
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