深夜から朝にかけて、「大雨特別警報」の発表が相次いでいる熊本県。

熊本・玉名市では、11日午前2時20分までの6時間で、平年8月の雨量の倍にあたる370.5ミリの雨(観測史上1位)が降った。各地で危険な豪雨となっている。

なぜここまでの豪雨に?

理由は、梅雨が復活したかのように列島にかかる前線だ。

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この前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込み続け、大気が不安定になり、広い範囲で記録的な豪雨が続いている。

2025年は各地で梅雨が短かったが、この状況はまるで梅雨末期に起こる豪雨のようだ。

8月は7月より気温が高く、周辺の海面水温も高いため、空気中の水蒸気量が多くなっている。このあともまとまった雨に警戒を続けてほしい。また、これまでの雨で地盤が緩んでいるところも多くなっているので、土砂災害にも引き続き十分注意してほしい。

【大雨特別警報】11日午前11時現在

熊本・玉名市、長洲町、八代市、宇城市、氷川町、上天草市、天草市

【このあとの24時間降水量】

12日(火)正午までに予想される24時間降水量は多いところで、
東北地方:80ミリ
関東甲信地方:150ミリ
北陸地方:120ミリ
東海地方:200ミリ
近畿地方:150ミリ
中国地方:120ミリ
四国地方:150ミリ
九州北部地方:200ミリ
九州南部:60ミリ

川原浩揮
川原浩揮

気象予報士/防災士/フジテレビ気象担当部長
アナウンサーとして入社後、制作を希望して異動。報道記者、情報番組ディレクター・プロデューサー、ニューヨーク支局員を経て、現在は気象センターに所属。
フジテレビの気象情報・演出がメディアで一番「見やすく、分かりやすく、興味深い」と言って頂けることを目指しています。
天気を味方につけ生活を豊かにできるコンテンツを創る『そらラボ』を立ち上げ、「食べヨミ」「おてんきメイク」「タイムリミット絶景」などを開発、展開中。

フジテレビ気象センター
フジテレビ気象センター

最新の気象・防災情報や、「なぜそういったことが起こるのか?」現象の背景を徹底解説。フジテレビ気象センターに所属する気象予報士9人の他、日本気象協会、ウェザーマップとも連携し、天気を味方につけて毎日が楽しくなる情報や、つい誰かに話したくなるような情報などお届けします。