半導体を製造するJSファンダリの破産を受け、解雇された元従業員を対象にした雇用保険の手続きなどに関する説明会が開かれた。突然解雇された元従業員からは「メンタルがやられて何も動けもしない」などと現状を嘆く声が聞かれた。
ハローワークで合同説明会 即日解雇の元従業員からは嘆きの声
新潟県にあるハローワーク長岡は、7月14日に破産申請をした小千谷市に工場を持つJSファンダリの元従業員約400人を対象に雇用保険の受給手続きなどに関する合同説明会を開いた。

会場では再就職を支援する求職者給付の手続きなども行われた。
即日解雇から約2週間が経つ中、説明会に参加した元従業員は…
元従業員(50代):
2週間前よりかは、もう進まなきゃという感じはする。自分でこれだけ色々探すとなると結構な労力もあると思う。少し情報が多すぎるかなというのもあるが、ありがたい。
元従業員(30代):
僕に関して言えば、メンタルをやられて何も動けもしない感じ。この状況は飲み込んではいるが…。

元従業員によると、7月31日時点で会社からは、いまだ6月と7月分の給料の支払いがなく、その説明もないという。
元従業員(40代):
給料が何もない分、安定しないと何もできないから。すぐにでも仕事を探しに行きたいという感じでいる。
元従業員(40代):
職業訓練とか色々調べたり、ハローワークで求人も見たりしているが、なかなか年齢的にも求人が少ない。
ハローワーク長岡は8月29日に元従業員を対象にした合同企業説明会を開く予定だ。
知事・小千谷市長は国へ支援要望「円滑な事業譲渡を」
一方で、花角知事と小千谷市の宮崎悦男市長は武藤経産相に円滑な事業譲渡と雇用確保に向けた国からの支援を要望。

花角知事は「地域としては雇用を守っていく、そのためにも事業が切り売りされてバラバラになるのではなくて、円滑に一括で事業譲渡が進む。そのことをぜひ国からご支援をお願いしたい」と話した。
要望を受けた武藤経産相は「経済産業省としても地域の雇用や産業への悪影響を防ぐべく、新潟県や小千谷市としっかり連携して参りたいと考えている」と答えた。
県と小千谷市は今後、国からの間接的な企業の紹介など受けながら円滑な企業誘致と雇用の確保を図っていく方針だ。
(NST新潟総合テレビ)