新潟県と長野県にまたがるスキー場で長さ600mに及ぶ大規模な雪崩が発生した。命に別条はなかったものの子どもを含む5人が巻き込まれ、4人がケガをした。専門家は暖かくなり、雪解けが進むこれからの時期は、雪崩に注意を呼びかけている。
スキー場で600m規模の雪崩…5人巻き込まれ4人ケガ
3月1日、妙高市と長野県飯山市にまたがる斑尾高原スキー場で警察などによる救助隊が向かったのは、前日の午後2時ごろに発生した雪崩の現場だ。
この日、警察などの救助隊が他に巻き込まれた人がいないか捜索を行っていた。
雪崩は圧雪されていないパウダースノーが売りのコースで発生し、長さは約600mにも達していた。
この雪崩に5人が巻き込まれ、命に別条はなかったものの、親子など合わせて4人が骨折などのケガをした。
「ゲレンデの中は安心感あったが…」雪質の変化も感じている人も
スキー場を訪れていた人は「正直びっくりが一番大きい。ゲレンデの中は管理されているという安心感があったので。そこは甘く見てはいけないんだなと、自然相手なところで滑っているので、自分たちも気をつけないといけないと改めて実感した」と話した。

捜索が行われている近くでは、スキーやスノーボーダーが滑りを楽しむ姿が。
ただ、訪れた人たちも「雪がとけて、自然のほうだと雪崩が当たり前に起こりそうな日になってきている」と雪質の変化は感じていたようだ。
“全層雪崩”とみられるも明確な予兆確認されず「珍しい現象」
今回、発生した雪崩は、気温の上昇などにより、雪の層と地面の間に雪どけ水が流れ込み、雪の層全体が滑り落ちる“全層雪崩”とみられている。
この全層雪崩は、雪に亀裂が入るクラックなどの前兆現象が起こるとされているが、スキー場の運営会社は明確な予兆が確認されないまま発生したとしている。
長岡市にある雪氷防災研究センターの上石勲特別研究員は、現地に行っていないので断定はできないとしながらも「こういう前兆現象が、明確にはわからなかったというところは確かに珍しい現象なのかもしれない」と話す。
気温上昇…雪崩に注意を「条件揃っている場所に近づかない」
ただ、気温の上昇するこれからの時期は、積雪の多い地域ではどこで起こってもおかしくないという。

「樹木があまり生えていないところとか、勾配が30度~50度とかの条件が揃っている場所については、雪崩の危険性も排除できないのでそういうところは近づかない」
また、山沿いの地域では今後も雪の降るところがある見込みで、これまでに積もった雪の上に新たな質の違う雪が積もり、新雪が滑り落ちる“表層雪崩”が発生する恐れもあるため、雪山でのレジャーには注意が必要だ。
