今年5月に予定される石川県での本州側初めての放鳥に向け3月3日、里山の環境を再現した新潟県佐渡市の施設でトキの訓練が始まりました。
3日朝、佐渡市の野生復帰ステーションの管理棟に運び込まれたのは、オス12羽・メス8羽のあわせて20羽のトキ。
本州側では初めてとなる放鳥に向け訓練に臨みます。
まずは体重などを測定したあと、個体を識別するための足環の装着と羽の着色作業を実施。
体重が軽かった2羽については経過を観察することになりましたが、残りの18羽は訓練を実施するケージへ。
【環境省佐渡自然保護管事務所 北橋隆史 首席自然保護官】
「これから順化訓練が始まるが、本州でちゃんと生きていけるだけの技術をきちん身に着けてもらえるように、しっかりと訓練していきたい」
順化ケージと呼ばれるこの施設は、木が植えてあるだけでなく、エサとなるドジョウを生きたまま放した田んぼや江など、放鳥後トキが生きていく里山の環境を再現。
時には職員が農家役を務め、農作業を行うなど、人との距離感も学びながらトキは約3カ月間で飛ぶ力やエサを取る力といった“自然界で生きていく能力”を身に着けていきます。
初めて佐渡市でトキが放鳥されたときには、トキが本州に渡るなど定着が難しかったことから、今回は放鳥場所で留まる個体が出るよう、高齢の個体も訓練に参加しています。
【いしかわ動物園 堂前弘志 獣医師】
「いよいよ能登の放鳥に向けて走り出したのだなという思い。ますます気が引き締まる思い」
訓練を受けたトキは5月30日に捕獲され、翌日31日に石川県能登地域で放鳥される予定です。