病気や障害のある家族の介護や、幼いきょうだいを世話する子ども、いわゆるヤングケアラーの実態を知り適切な支援へと繋げるためのシンポジウムが、沖縄県浦添市で開かれ、県内の教育や介護、福祉に携わる関係者がそれぞれの立場で意見を交わしました。

沖縄県が3年前に実施した調査では、家族の世話や介護を日常的に行うヤングケアラーは、県内の小学5年生から高校3年生までの全体のおよそ5.5%にあたる7450人に上ると推計されています。

22日、支援策などを話し合う県のシンポジウムが浦添市で開かれ、教育や福祉に携わる関係者が出席しました。介護に関する支援事業を行うNPO法人からは、家族の世話や介護していることを周囲の大人が褒めることによって当事者本人が、ヤングケアラーだと気づいていないことや、事態が深刻化しても助けを求めづらくなっていると指摘しました。

NPO法人となりのかいご 川内潤代表理事:
家の中のことと、社会全体で起きていることが、断絶、隔絶していることで、家の中で起きていることを冷静に見られなくなっている側面がどこかにあるのではないか

トークセッションでは、関係機関と連携しながら当事者や家族を訪問看護や家事支援などの福祉サービスに繋げるために、県や市町村に置かれたヤングケアラーコーディネーターの活用などを呼びかけました。

沖縄テレビ
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