20日に投票が行われた参議院選挙石川県選挙区で、石川県白山市の投票所で火災の恐れが発生し、投票が一時中断する事態となった。けが人はおらず、投票は別室で再開した。
投票所に煙が充満し有権者等が避難
トラブルがあったのは、石川県白山市成町にある出城コミュニティーセンター。白山市選挙管理委員会によると、詳しい経緯は以下の通り。
20日午後4時10分ごろに停電が発生。停電はブレーカーが落ちた事によるものと判断しブレーカーを確認したところ、ブレーカーが落ちていたため入れ直したと言う。
午後4時18分、投票に来た有権者が充満する煙を発見し119番通報。この際、消防からブレーカーを切るよう言われたことからブレーカーを切り再び停電となる。
投票会場にいた人は全員外へ…投票箱も屋外に
午後4時20分、建物外への避難を優先させるため、会場内にいた投票者数人に投票を完結させ、受付を待っていた人も合わせて10人ほどを避難させた。この際、立ち合いに2人と職人10人も屋外に避難。その際、投票箱は屋外に持ち出したとのことだが、管理はされていたという。
午後4時25分頃、白山市選挙管理委員会に報告。県選挙管理委員会と連絡を取り、投票者の安全な誘導、投票機会の確保、住民への周知などの助言を得る。白山市選挙管理委員会では、投票の機会の復帰を目指し、現地での再開、投票場所の変更などを模索。
午後4時40分頃、現地の投票管理者から別の部屋で再開出来る可能性があるとのことで、白山市選挙管理委員会では同じ施設での再開を視野に準備を進めるよう現地に指示。
午後4時55分、出城コミュニティーセンターの別室、研修室で投票を再開し、予定通り午後8時まで投票が行われた。
白山野々市消防本部などによると、このボヤ騒ぎによるけが人はいなかった。
事故の原因は水銀灯の安定器に付着したほこり
消防本部によると、室内の水銀灯の安定器に付着したほこりや油脂などが不具合によって高温となり、発熱したことによって煙が発生したと言う。消防が部屋の天井裏全体を熱画像確認装置で確認したところ、発火につながる点は見当たらなかったという。
未明に選挙管理委員会が記者会見
白山市選挙管理委員会は、村山圓八委員長と中道史朗事務局長が21日未明に記者会見を開き、詳しい経緯を説明した。
説明によると、投票所が閉鎖されたのは約35分間で、その間、30人から40人の有権者が、施設前に滞留したという。この中で、投票を行わず帰った人もいたと言う。
中道事務局長は「中断により投票できなかった人には申し訳なく思って入る。投票だけではなく施設の管理もしっかりしなければならないと重く受け止める」とコメントした。
またこのトラブルを受けて、開票開始時間も当初も午後9時10分から25分遅れたと言う。
(石川テレビ)