岩手県北上市和賀町山口で7月11日朝、体長1m30cmほどの成獣のクマ1頭が猟友会によって駆除された。この地域では81歳の女性が自宅でクマに襲われ、7月4日に死亡が確認されている。市ではこのクマが女性を襲った同一個体である可能性が高いとみて、DNA鑑定を進めている。
猟友会が成獣のクマを駆除
北上市によると、11日午前5時30分頃、北上市和賀町山口の住民から「クマがいる」との通報が警察にあった。

警察と地元猟友会が駆けつけると、付近の住宅の小屋で体長1m30cmほどの成獣のクマを発見。

クマは北東方向へ逃走したが、午前6時10分頃、約150m離れた場所で、猟友会が猟銃を3発発砲しこのクマを駆除した。
高齢女性襲った同一個体の可能性
北上市では、7月4日に自宅で死亡が確認された高齢女性を襲ったクマと同一個体の可能性が高いとみており、DNAの鑑定を進めている。

北上市の八重樫浩文市長は「若干安心した部分があると思う。一方で同一個体の可能性が確認されるまでは、注意を怠らないでいただきたい」と述べ、住民に引き続き警戒を呼びかけた。
直前に米ぬかを荒らす被害も
このクマは、駆除される直前にも付近の住宅の倉庫前にあった米ぬかを荒らしていたとみられている。

被害に遭った住民は「最近いっぱいクマが出るというので警戒はしていたが、もうちょっと早く処分してくれれば良かった」と悔しさを語った。

現場周辺では駆除されたクマ以外にもクマの出没が相次いでおり、市ではわなの設置を継続するとともに、住民に対しても引き続き注意するよう呼びかけている。
(岩手めんこいテレビ)