岡山市で進められているバス路線の再編計画について、2025年4月から運行している新しい支線の利用者数が伸びず、大幅な赤字となっていることが6月30日、市の協議会で明らかになりました。

岡山市のバス路線の再編は中心部の、路線が重複する区間の運行を一本化し、郊外を走り、利用者が比較的少ない路線を「支線」と位置付け、小型の車両を使い、公設民営で運行する計画です。

大幅な赤字となっているのは25年4月に支線バス第1号として運行を開始した妹尾・北長瀬線です。JR妹尾駅と北長瀬駅の間、約7キロを1日20往復しますが、開始から約3カ月の1便当たりの乗客数は約3人。収支率に換算すると12%程度にとどまっています。

(岡山市 大森雅夫市長)
「思ったより伸びていない。公共交通を利用することが習慣化されていない」

岡山市は、路線バスを運行する事業者の赤字が発生しない収支率35%を確保するため、利用者数を今の3倍に増やすことを目標にしていて、30日からPR動画の配信を始めました。

路線の再編は10の方面、17路線で実施される計画で、25年秋から運行を開始するJR妹尾駅と岡南地区を結ぶ支線など3つの方面について30日、バス停の設置場所や運行ルートなどが示されました。

(岡山市 大森雅夫市長)
「私は前途多難と思っていない。少子高齢化、人口減少は避けられないので、高齢者の足の確保は必要不可欠」

支線バスの運転手確保のため、市中心部を循環する八晃運輸のバス「めぐりん」は2025年9月から全路線休止となります。

岡山放送
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