ところが、最近はなかなか公園で遊ぶ子どもの姿を見ることができません。子どもたちはボール遊びが大好きなのに、ボールの使用は禁止。シニア向けの健康遊具が増える一方で、「公園の利用者や近隣住民が迷惑するので騒ぐのはやめましょう」という注意書きも増えています。

昔は良かった…と懐古するわけではありませんが、確実にかつての放課後は失われてしまったのです。

余白の時間がなくなった

子どもたちの放課後から余白の時間、子どもたちだけの時間がなくなった大きな原因は、少子化などの社会の変化にあります。ただその変化に合わせる形で保護者の生活スタイルや意識も変わってきました。

夫婦共働きで近くに頼れる祖父母や親戚がいない場合、小学校から帰ってきた後の子どもたちが心配です。

学童になじめなかったら子どもに鍵を持たせることも(画像:イメージ)
学童になじめなかったら子どもに鍵を持たせることも(画像:イメージ)

学童に通わせるのはもちろんですが、子どもが馴染(なじ)めなかったときは鍵っ子に。でも、毎日家にいてテレビを見たり、ゲームをしたり、本を読んだりでは時間を無駄にしているようにも感じます。

そこで、多くの保護者は子どものために習い事へ行くよう促します。体を動かす機会が少ない分、スイミングやサッカー、体操、ダンス。学力向上のための塾やプログラミング教室、英会話。その他、ピアノやバイオリンといった音楽教室、習字、そろばんなどの昭和と変わらぬ習い事も健在です。

実際、私たちのKBCに通っている小学生の中にも月曜日は塾、火曜日はスイミング、水曜日は英会話、木曜日は習字、金曜日はピアノ…と、こんなふうに週5回習い事が入っているお子さんがいます。